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  1. 鹿児島県議会 2021-03-18
    2021-03-18 令和3年企画建設委員会 本文


    取得元: 鹿児島県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 七、審査経過        ………………………………         午前九時五十九分開会        ……………………………… ◯宝来委員長 それでは定足数に達しておりますので、ただいまから企画建設委員会を開会いたします。  本日は、土木部及び工業用水道部関係の陳情の審査及び県政一般に関する調査であります。  初めに、陳情の審査を行います。  土木部関係の陳情は、新規陳情一件です。  資料は、右上に「参考資料」と記された請願・陳情文書表になります。  一ページの新規陳情第三〇一一号を議題といたします。  河川課長の説明を求めます。 2 ◯瀬戸口河川課長 陳情第三〇一一号の奄美群島海域における海砂採取の禁止を求める陳情でございます。  請願・陳情文書表の二ページ、図表は一ページでございます。  提出者は自然と文化を守る奄美会議代表大津幸夫外一名でございます。  陳情の要旨でございますが、瀬戸内町の嘉徳海岸の沖合では十五年ほど前から海砂採取が十年間にわたり行われてきた。  嘉徳海岸は二〇一四年の二つの台風により墓地近くまで浸食されたため、県は護岸の建設を計画している。  私たちは海砂採取をやめることや護岸建設を数年の間様子を見ることを県議会に陳情したが、採択されなかった。  その後も奄美群島の周辺海域では八か所で海砂採取が行われている。その中で、昨年、大和村戸円沖での海砂採取について大和村漁協組合員海産物確保のために反対を表明している。  また、用安海岸・手広海岸の浜がやせ細っており、とりわけ笠利町用安海岸は一部ロック層まで露出している。さらには、手広沖での海砂採取が目撃されている。  また、南種子町の前之浜海岸では大規模海砂採取が原因で砂浜消失が進み、地元住民が採取中止を求めている。
     全国的には瀬戸内海の海砂採取禁止条例が知らされており、海砂の現状維持と景観回復の措置が図られている。  今、奄美群島は世界自然遺産に向けて官民挙げて取り組んでいるところであるが、世界に誇れる奄美の生物多様性はこれまでに相当なダメージを受けており、これらも海砂採取が主な原因と考えられる。  奄美の世界自然遺産登録を実現させるためにも海砂採取をやめるべきと考えるので、次の事項を陳情する。  住用・青久沖及び奄美群島周辺海域海砂採取を禁止することというものでございます。  状況説明でございますが、海砂は社会資本整備に欠くことのできない重要な役割を果たしておりますが、その採取に当たっては漁業や自然環境に十分配慮する必要があることから、採取量の削減を図るとともに、併せて県海砂採取要綱に基づき適正な採取がなされるよう取り組んできているところであります。  同要綱では、海砂の採取区域について海岸保全上及び漁場保全上支障のない海域であって、海岸線及び公共の施設等から五百メートル以上離れていなければならないとしており、現在奄美群島周辺海域において採取が行われている八地区については、いずれも海岸線等からの距離を確保した区域で採取が行われております。今後も要綱に基づき、関係者の相互理解の下で適正かつ円滑な採取がなされるよう努めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。 3 ◯宝来委員長 説明が終わりましたので、委員の皆様から質疑をお願いします。 4 ◯藤崎委員 何点か質問させていただきたいと思いますが、陳情の中に書いてある地名と本日配付されております関係図表ですね、県が許認可した関係の場所が示されていますが、許認可上の名前と陳情上の表現が一致するところとしないところがあるのですが、そこを確認させていただければと思います。 5 ◯瀬戸口河川課長 陳情の中に海砂採取の地区で「嘉徳海岸の沖合」という表現がございました。これは今のこの参考図表の2)青久沖でありまして、これは嘉徳海岸沖から東に岬を挟んで直線で約三キロほど離れた地区のことでありまして、嘉徳海岸沖で採取がなされているものではございません。 6 ◯藤崎委員 わかりました。  ほかに、陳情の要旨の中で陳情者がおっしゃっていることと当局で確認している内容で事実関係の相違点があれば教えてください。 7 ◯瀬戸口河川課長 陳情の要旨の記載につきまして、我々が確認できなかったものあるいは我々の認識と異なる点が八か所ほどございます。  まず、第一段落目の一、二行目に「国土交通省は、鹿児島県選出国会議員の質問に「瀬戸内町の嘉徳海岸は、日本で手つかずの自然のたたずまいを保っている三つの砂丘の一つ」」と記載がございます。嘉徳海岸につきましては平成三十一年三月、衆議院の国土交通委員会におきまして審議がなされておりますが、このような三つの砂丘のうちの一つというような答弁はなされておらず、確認はできませんでした。  次に、一段落目の三行目に嘉徳海岸の沖合で海砂採取が行われてきたとございますが、先ほど申しました嘉徳海岸の沖合では海砂採取は行われておりませんで、東へ約三キロ離れた青久沖を指していると思われます。  三つ目ですけれども、一段落目の最後の行ですが、嘉徳海岸の現状につきまして「従来の景観にほぼ戻っています」という記載がございます。実際砂浜の回復が進んでいるのは事実ですけれども、集落を防護する上で重要な堤防の役割を果たします砂丘というのは回復していない状況でございます。  四つ目、二段落目の三、四行目に記載で「大和村漁協組合員」とございますけれども、実際には奄美漁協大和支所の組合員でございます。  それから、第二段落目の四から六行目に「用安海岸・手広海岸の浜がやせ細り」という記載がございます。大島支庁におきまして本年二月に現地を確認いたしましたところ、砂浜は広がっておりまして、陳情者が言うような浜がやせ細っている状況ではないところでございます。  それから第二段落目の七、八行目、手広沖、これは龍郷町になりますが、海砂採取が目撃されているという記載がございましたので、採取業者に確認いたしましたところ、手広沖で採取を行っている事実はないということでした。また、県にも住民等からそのような通報を受けている事実はございません。  七つ目、第三段落目の一から三行目に南種子町の前之浜海岸では採取中止の訴えを起こしていますと記載がございますけれども、採取中止の要望はなされておりますが、訴訟を提起されているものではございません。  最後に、三段落目の三から四行目に「全国的には瀬戸内海の海砂採取禁止条例が知られており」という記載がございますけれども、瀬戸内海におきましては海砂採取禁止条例という条例があるものではなく、瀬戸内海に面する沿岸の各県において各県の条例や要綱等により採取の規制を行っているという状況でございます。  以上でございます。 8 ◯藤崎委員 状況はよくわかりました。  陳情者は「海砂採取の禁止」という言葉を使っておられますが、今の公共事業量等を考えますれば、一部再生骨材の利用も進む部分はあろうかと思いますけれども、全公共事業量をカバーするだけの量はまだまだだという話は聞いております。その再生骨材の利用状況等について、もし把握しているものがありましたら教えていただきたいと思います。 9 ◯宮下技術管理室技術補佐 海砂に代わる代替骨材としましては、今、利活用が進んでおりますのは岩石を砕いて砂状にした砕砂と、あと県内に豊富に存在するシラスがございます。  県内の骨材調達の見通しにつきましては、県の公共事業等骨材調達協議会で提言を受けて決定しているところでございます。その調達提言の中にも砕砂やシラスを活用・検討していく必要があるということで記載されております。特に、シラスにつきましては、平成十三年にシラスコンクリート検討委員会を立ち上げまして、平成十八年にはシラスを活用する施行マニュアルを作って、平成十九年度から間知ブロック、それに使うブロック積み、側溝、車道境界ブロックなどに使用している状況でございます。砕砂につきましては、生コン工場に確認しましたところ、海砂と砕砂を混ぜて使用しているという状況でございました。  ただし、シラスにつきましては、粒径が違うものですから、粒径を選別するための管理などに手間がかかりコストが上がるということ、砕砂につきましても、角張った粒径をしているものですから施工性が落ちるということもございまして、すぐに大量に海砂に代わるものとして使用することは難しいと考えております。  以上です。 10 ◯藤崎委員 状況はよくわかりました。ありがとうございました。 11 ◯ふくし山委員 幾つか、お尋ねをさせていただきたいと思います。  今、事実と異なるところあるいは認識が異なるところについての御説明がございました。私も事前にそのことをいろいろ調べて、なかなか瀬戸内海条例が出てこないと、どれだけ調べても出てこないもんですから執行部に最後はお尋ねをして、御説明いただき、この陳情に多少そういったところがあることはよくわかりました。  ただ、私はこういった類い、砂浜の浸食がなされて、それは海砂の採取によるものじゃないかと、そして沖合でたまたまそういう採取が行われているといったことだったのかもしれませんが、このように出てくることをどう受けとめているかということが一つ大事ではないかと思っています。全面禁止しなさいということに私も同意できるかというとなかなか難しいところもあるんですが、そのような受け止めをして少し議論をしておく必要があるのではないかと思います。  皆さんは要綱に基づいて適正な採取がなされていると言っておられるわけです。では、適正な採取とはどういうことかということです。要綱を少し読ませていただきましたが、海岸保全上及び漁場保全上支障のない海域であって、海岸線及び公共の施設等から五百メートル以上離れているところ、これは五百メートル程度離れていれば砂浜への影響はないという取り決めになっているんでしょうか。 12 ◯瀬戸口河川課長 委員おっしゃいました海砂採取要綱の第四条の採取区域は、沿岸から五百メートル以上離れていなければならないという記載がございます。五百メートル以上につきましては、現在の要綱が昭和五十七年に制定されておりますが、それ以前の取扱要綱がございまして、その当時から五百メートルの記載がございます。実際の採取地の状況も勘案しつつ、採取による海岸等への影響を防止するための基準として設定されたものと考えております。  海砂採取により海底にくぼみができまして、これを埋め戻そうという力が働くことにより、砂が引っ張られて埋め戻しをするという状況がございます。五百メートルにつきましては、このような事象が発生するおそれのないような距離と考えております。 13 ◯ふくし山委員 五百メートルとくくっておっしゃるんですが、海岸線も海底もそれぞれ形状が違うわけです。それが五百メートルで全て影響はないと言っておられる根拠は何ですか。 14 ◯瀬戸口河川課長 委員から御指摘がございましたとおり、県内本土・離島ございますけれども、それぞれ海岸線、それから海底の地形というのは違ってございます。この五百メートル以上というのは、基準としてこれ以上離してくださいということで採取を行っているところでございます。  許可後につきましては、これは県で行っておりますけれども、定期的に海底地形を測量し、採取跡地の分布状況ですとか地形の変動を確認しているところでございます。  それから、平成十四年度からは水中ビデオカメラ等も活用しまして、地形測量に併せて海砂採取後の漁場の状況も確認しているところでございます。五百メートルの基準を設けておりますけれども、こういう採取後の測量等を通じまして、影響がないことを確認しているところでございます。 15 ◯ふくし山委員 それじゃ、そうですね。ただ、ほかの都道府県でも五百メートルという設定なんですか。これは全国一緒ですか。 16 ◯瀬戸口河川課長 今、採取が行われているところは西日本を中心としまして全国で十二県となっております。九州内の基準等を調べましたところ、長崎県につきましては本県と同じ五百メートルとなっております。沖縄県は一キロメートル、佐賀県は海浜地が二キロメートル、陸から三百メートル、福岡県は海域によりまして四キロメートルから五キロメートルというように各県様々な状況でございます。 17 ◯ふくし山委員 私もそれぞれまちまちであるということを調べました。この要綱は、さっきお話がありました、昭和五十七年ということでしたけど、少なくともそれからも随分大きな変化があると思うんです。しかも環境に対する社会の見方も厳しくなっているわけですけれども、この五百メートルについては根拠はないわけです。間違いなく影響がないとも言えないのではないかと私も思っているんですよね。  それでは伺いますが、広島の保全に関する計画が出てきて、海砂の採取への対応をどうするかといったことで、瀬戸内海周辺関係自治体が海砂は採取しないとそれぞれが決めているわけですが、それはなぜそういうふうに決めたんでしょうか。 18 ◯瀬戸口河川課長 瀬戸内海沿岸の採取規制の質問でございます。瀬戸内海におきましては高度成長期の山・川・砂利の供給不足に対応しまして、大量の海砂が毎年採取され続けたことから、環境への影響が懸念され、海岸浸食による漁獲量の減少などそういう事象と海砂採取の是非が議論されたと聞いております。  平成十二年に国が瀬戸内海環境保全基本計画を定めまして、海砂利採取は環境等への影響が総体的に小さい海域での最小限の採取にとどめるとされ、この後、各県で相次いで海砂利採取の禁止措置が取られ、瀬戸内海の八県で採取を全面禁止しているという経緯でございます。 19 ◯ふくし山委員 私も調べてみましたが、水質汚染の問題もあったり、様々な要因があるとは思っていますが、その中でも一定の海岸線、あるいは海域の環境が変化し、漁場としての影響も受けているため調査をしっかりしてその修復状況を把握する必要があるんじゃないかと。広島県もこの計画を平成十年に作って海砂採取の全面禁止を始めているわけですよね。  そういったことからすると、陳情者がおっしゃっていること全てそうだとは申し上げませんが、これだけいろんなところで海岸の浸食が進んで、海砂採取が原因じゃないかと様々なところで言われるわけですね。そうであれば、どこかしっかり一定の期間、どういう影響を本当に受けているのかいないのか、回復・修復状況を見たり、きちっと調査をしてみる必要があるんじゃないかと思っているんですが、いかがでしょうか。 20 ◯瀬戸口河川課長 委員から御指摘がございましたけれども、そういう影響が疑われる箇所は、例えば一定程度休止するという考えもあるかもしれませんが、先ほどから申しておりますけれども、この海砂が社会資本整備に使われているコンクリート等で非常に必要なものであるということと、代替骨材もございますけれども、コスト的な問題等も考えるとなかなか安定的に大量に供給は難しいこともございます。  今、継続的に採取が行われている地区が多い状況ですが、許可に当たりましては地元に詳しい市町村長の意見ですとか、漁協の同意書等も事前に添付を求めておりまして、地元からの理解は得られた上で採取を行っているところでございます。先ほども申しましたけれども、採取後には地形測量等を把握して、確認を行っていきながら、採取については進めていくと考えております。 21 ◯ふくし山委員 骨材の話については、代替のもので、一気に解決するとも思ってはいないわけですが、瀬戸内海で見られるように、環境というものをどう考えるかですよね。奄美は特に世界自然遺産登録なども控えていて、これまで以上に敏感になっていることもありますし、疑義といいますか、懸念を持っておられる声が少なからずあるわけですよね。そうであれば、どこかでしっかり検証してみることは私は必要じゃないかと思います。課長が今すぐ「わかりました。そうしましょう」とか「やめて、やりましょうか」とはなかなかお答えはできないんだと思いますが、部長、どうか、そういった御議論も中でしていただいて、骨材の調達にそう大きく影響は出ないような配慮が必要でしょうけれども、私は一定の検証により状況把握をしてみることが必要ではないかと思いますけど、いかがでしょうか。 22 ◯兒島土木部長(併)工業用水道部長 今、委員おっしゃったとおり、海岸への影響をしっかり検証した上で海砂採取を進めていくことが大切であると我々も認識しておりまして、従前から、先ほど河川課長も言いましたけれども、海砂採取が行われた後の掘った穴については引き続きどうなっているかを調査しておりますし、また、その海岸断面がどうなっているかも観測しているところでございます。現在の状況では大きな影響はないと確認しておるので、五百メートルとしているところでございます。ただ、他県においてはもう少し離れたところでの採取も行われているとのことですので、その辺も踏まえまして今後検証しながら検討を進めていきたいと考えております。 23 ◯ふくし山委員 以上です。 24 ◯大園委員 藤崎委員、ふくし山委員からいろいろ質問があり、部長が答弁された件なんですが、今、気候変動等も大変起こってきております。実は、奄美の大浜海岸はほとんど砂地がなくなっている状況で、これも気候変動によるものかどうかわかりませんが、指宿にしても海岸が浸食されているのは事実ですので、この五百メートルについては土木部でも検討をしっかりしていただきたい。  この陳情者の方を僕はよく知っていて、奄美の自然を守りたいという思いが大変強い方なんです。  未来永劫海砂を取り続けることはできないし、先ほど骨材の材料をどうするのかなどありましたけど、鹿児島はシラスもありますし、シラスを使った骨セメント利用に関するすばらしい技術を持った業者も知っていますので、そういった面で少し方向転換して環境に優しい方向性を出していただきたいと要望しておきますので、よろしくお願いします。 25 ◯山田委員 今までの質問に重複するところがあると思いますけど、海砂は何に使うんですか。 26 ◯瀬戸口河川課長 海砂の活用についてでございます。砂は、公共工事・民間工事を問わず、社会資本整備ですとか建築などで使われているところでございます。具体的には、生コンクリートアスファルトコンクリート、ブロック、側溝、二時製品等に使用されておりまして、骨材の資源としては必要不可欠なものと考えております。 27 ◯山田委員 公共事業に海砂を使うという御説明をいただきましたけど、民間が使われる分と公共事業に使われる分、大体でいいからどのくらいの割合で海砂を使っているか、教えてください。 28 ◯瀬戸口河川課長 生コンクリート業界の統計資料によりますと、大まかですけれども、公共工事が三分の二、民間工事が三分の一との数字でございます。 29 ◯山田委員 自然が大事だということに「俺は、それは間違っている」と反対する人はいないと思う。しかし、人間が生活を営んでいく上で、どこにも影響を与えずに済むことが理想ではありますけど、そうはいかないのが現実なんですね。  南大隅町に原・舟木という地域があります。あそこで三十万立米、海砂を採取していた。どの知事とは言いませんけど、その地域で知事と語る会というのがあって、地域の要望として、「原・舟木から三十万立米も砂を取るということは地元の我々にとっては非常に不安だ」とこういう意見が出たときに、あまり現状がわからなかったから、知事がそこで、「私の責任において何とかしましょう」と言ったんですよ。そのときに私が考えたのは、「知事、何をけしからんことを言うか、現状も知らんでおって」というのも一つの方法。もう一つは、鹿児島県の知事が皆さんの前で約束をしたことですから、顔に泥を塗るようなことはいかがなものかと、私なりに考えたんですよ。出した結論は、さっき言われたように公共事業が行き詰まってしまうわけですから、原・舟木で取っていた三十万立米の海砂を錦江湾内のどこかに求めないといけない。  言わずもがなのことなんですけど、一立米のコンクリートを練ったときに質のいい海砂であれば一立米が一立米の効果を発揮するわけですけど、これが質が悪ければ一立米のコンクリートを練るのに一・二も一・三も、ひどい場合は一・四も海砂を入れないとちゃんとしたコンクリートができない、公共事業に使えない、そういう状況が出てくるわけですよ。原・舟木の砂は良質だったんです。これの代わりを錦江湾内のどこかで三十万立米分求めようということで執行部も難儀をしてくださった。それで今、種子島の近くに代替地で取っているんですよ。  全く余計なことですけど、種子島沖で取った砂には運賃が加算されるので単価が違うわけ。それを我慢して、原・舟木で取ればすむことを種子島で取っているから、県も公共事業の積算単価に含めて、底上げをして多額の出費をしてもらっていると思うんですよ。  自然は大事じゃないという人は誰もいない。だけど、公共事業をほんならどうするかといったときに三分の二は海砂に頼っている。さっき言われた砕砂については、大分から砕石で出た砂を持ってきていると思うんですよ。全部海砂を使わんでおって補えるかといえば、とてもじゃないけど足りないわけ。今のところは海砂に頼らざるを得ない。これをしっかり説明をして陳情者の不安をですね、一〇〇%解消せいとは言わないですよ。だけど、事情はこうだと。さっき五百メートルが短いの長いのという話があったけど、五百メートルという基準を部長がさっき説明をされた。大体これだけあれば、影響はないんじゃないかという一つの試算なんですよ。他県では一キロというところもあるので、そういうところをしっかり検証していただきたい。  公共事業を前に進めていくには、「社会資本の整備」という言葉を使われたけど、やはり海砂が今のところはないといかんのです。それで、さっきから言うように、陳情者に対しても最初からはねつけるような、「いや、そいじゃね、こいじゃね」というような説明じゃなくて、一回県も立ち止まって、なんでこの人たちはこういう陳情をされるんだろうか、どこに県として解決策があるだろうかということをしっかり考えていただいて、その努力は部長、私はしてもらいたいと思うんですよ。はなから「公共事業をせんと砂が要っがね」というんじゃなくて、なんでこういう不安を抱いておられるかというのをひもといてあげないといけない。部長、それに答えてみて。 30 ◯兒島土木部長(併)工業用水道部長 委員おっしゃるとおり、社会資本整備を進める上ではコンクリートの製品に頼っているところでございまして、海砂、砕砂、シラス、全てのものを使ってやっているという状況でございます。ただ、シラスや砕砂など新たな自然・資源に研究を進めているところですが、シラスは鹿児島に十分あるからそれを使えばいいんじゃないかという意見はあるんですが、シラスを取ることは山を崩すことにもなりましてそれも新たな開発行為、また、砕砂につきましても山を崩して砕砂を作るということで新たな自然への影響があるということでございます。そういうことも踏まえまして今後どういうものを活用して社会資本整備を進めていくのかということは、今のところは海砂によるのが我々としては一番適当だろうと思ってございますが、また時代の要請に応じて変わっていくかもしれません。委員言われましたとおり、その辺のところは必要性について説明していきたいと思います。 31 ◯宝来委員長 ほかにありますか。    [「なし」という者あり] 32 ◯宝来委員長 ほかに質疑がありませんので、取扱い意見をお願いいたします。 33 ◯酒匂委員 陳情第三〇一一号につきましては奄美群島海域における海砂採取の禁止を求めるものですが、現在、海砂は社会資本整備における骨材資源として必要不可欠なものであり、県は、これまで採取に当たっては鹿児島県海砂採取要綱に基づき適正な採取がなされるよう取り組んでおります。また、今後も関係者の相互理解の下で適正な採取がなされるよう努めていく意向であるため、不採択でお願いいたします。 34 ◯ふくし山委員 陳情第三〇一一号については、私は、この陳情がストレートに全面禁止といったことにはなっていますが、先ほどから質疑もいたしましたように、その環境をどう守っていくのかといったところで最大限努力ができるところはしないといけないし、これまで何十年も同じように海砂の採取をしてきたといったことから考えると、ここで立ち止まって、これが本当に間違いがないのか、将来的にわたってこの状況を続けていいのか検証してみる必要があると思っていますので、この陳情につきましては継続をお願いしたいと思います。 35 ◯宝来委員長 ほかにありませんか。    [「なし」という者あり] 36 ◯宝来委員長 それでは、採決いたします。  陳情第三〇一一号につきまして、お諮りいたします。  陳情第三〇一一号につきましては継続審査の意見と不採択の意見がございますので、まず、継続審査についてお諮りいたします。  陳情第三〇一一号を継続審査とすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 37 ◯宝来委員長 挙手少数でありますので、陳情第三〇一一号を継続審査すべきものとすることは否決されました。  それでは、陳情第三〇一一号を採択すべきものとすることに賛成の委員の挙手を求めます。    [賛成者挙手] 38 ◯宝来委員長 挙手少数でありますので、陳情第三〇一一号は不採択すべきものと決定いたしました。  これで、陳情の審査を終了いたします。  次は、県政一般に係る一般調査を行います。  ここで、道路建設課長からかごしま新広域道路交通ビジョン及び計画の策定について発言を求められておりますので、これを許可します。 39 ◯木佐貫道路建設課長 それでは、かごしま新広域道路交通ビジョン及び計画の策定につきまして、お手元に本日配付させていただきました資料に基づき御説明させていただきます。  資料につきましては、右肩に「報告事項」と四角囲みしてあるA4縦長のワンペーパー、両面カラー刷りのA3横長の資料でかごしま新広域道路交通ビジョン・計画(概要版)、裏面が鹿児島県広域道路ネットワーク図、また、A4縦長の冊子になっておりますが、かごしま新広域道路交通ビジョン案、同じく縦長で冊子になっておりますが、かごしま新広域道路交通計画案を使用しまして説明させていただきます。  まず、A4、ワンペーパーを御覧ください。  今回策定を予定しておりますビジョン及び計画につきましては、国からの通知や国の検討会において示された新たな広域道路ネットワークの在り方等を踏まえまして、鹿児島県版の新広域道路交通ビジョン及び新広域道路交通計画を策定するものでございます。これまでも県議会の本委員会におきまして、ビジョン等の策定の趣旨や検討状況等につきまして報告し、御意見をいただいてまいりました。  一方で、経済界や観光業界などの各方面の有識者の方々の御意見をいただきながら策定作業を進めてまいりました。本日、本委員会において御意見を伺うとともに、今後パブリックコメント等を行い、より広く県民の御意見を伺った上で、本年六月までに策定することとしております。  それでは、まず、かごしま新広域道路交通ビジョン案につきまして説明させていただきます。  A3横長の概要版を御覧ください。  この概要版を中心に、ビジョン案のA4縦長の冊子を併せて見ていただければと存じます。  まず、一の地域の将来像につきましてでございます。ビジョン案の冊子では、一ページから三ページになっております。  本県の目指すべき姿につきましては、平成三十年三月に策定しましたかごしま未来創造ビジョンに基づき記載しております。その中では、魅力的な地域資源やアジアに近い地理的特性等を生かしながら、基幹産業である農林水産業や観光業などの振興に努め、元気な鹿児島を目指すこととされており、そのためにも広域道路交通ネットワークなど道路整備が必要であるとの観点から整理をさせていただいております。  また、かごしま広域道路交通ビジョンの策定趣旨につきましては、昨今の国土強靱化などの新たな社会・経済の要請に応え、また、広域道路交通ネットワーク道路の充実や強化、さらにはICT・自動運転などの技術の進展など、今後、おおむね二十年から三十年後を見据えた中長期的な視点で策定することとしております。  次に、二の広域的な交通の課題と取組についてでございます。  冊子のほうは、四ページから二十八ページになっております。  まず、本県の特性としましては、本県は本土の最南端に位置し、半島・離島を有するという地理的特性、高齢化や人口減少の進行が顕著で、災害に脆弱な県土を有する一方、肉用牛やブリ・カンパチなど、多くの日本一を誇る農林水産業、豊富で魅力ある観光資源に恵まれているという特性もございます。  次に、交通特性でございます。  冊子では、十一ページからになります。
     本県は地理的要因等から自動車交通に大きく依存しておりますが、高規格幹線道路などの広域道路のネットワークにミッシングリンクがまだ残っているなど、都市間のつながりが十分とは言えません。  一方、本県の人口の約四割が集中しております鹿児島市においては、県内の渋滞箇所の約九割が集中している状況がございます。  次に、平常時及び災害時における交通の課題でございます。  冊子では、十三ページからになります。  平常時におきましては、鹿児島市に主要な物流拠点が集中することから鹿児島市への交通が多くなっております。  一方で半島などにおいては物流拠点と幹線道路の結びつきが弱い区間が残されており、さらなるアクセス強化が必要となっております。さらに、主要観光地への自動車交通の速達性、回遊性の確保や離島における空港・港湾等へのアクセス強化も求められるところでございます。  また、災害時におきましては、主要な道路にも事前通行規制区間など脆弱区間が残っております。その解消も必要です。また、いざ災害となった場合は広域道路の多重性、いわゆるタブルネットワークの確保が重要となっております。  次に、新たな取組についてでございます。  冊子では、二十二ページからになります。  交通拠点におけるモーダルコネクトの強化については、鹿児島中央駅や鹿児島本港区周辺などの主要な交通結節点においては鉄道や船舶など多様な交通が集まっており、接続の強化や利便性の向上が必要となっております。  また、道の駅におきましては、これまでの休憩施設としての機能だけでなく、様々な災害に対応する防災機能の強化が検討されております。  今後、人口減少や高齢化を背景に、一部地域ではAIを用いた乗合バスの実証実験等の取組が始まっているところでございます。さらに、今後自動運転システム、ビッグデータ等の活用など、今後、発展・進化すると予想される技術を活用した都市部の渋滞解消また地方のモビリティサービスの強化等を検討していかなければならないと考えております。  次に、下の欄、三つの広域的な道路交通の基本方針及び計画についてでございます。  冊子については、二十九ページから三十五ページになっております。  先ほど申し上げましたような本県の課題等を克服するためには、広域道路ネットワークの計画、交通・防災拠点の整備、ICT交通マネジメント、この三つの観点からそれぞれの計画を策定していこうというものでございます。そこの詳細につきましては、またお目通しをお願いいたします。  それでは、次に、かごしま新広域道路交通計画につきまして、A3カラー刷りのネットワーク図、ビジョンの裏面になります、及びA4縦長の冊子で御説明させていただきます。  かごしま新広域道路交通計画案の冊子のほうの一ページをお開きください。  (一)の計画における定義や考え方についてでございます。  今回策定に当たっては国から細かく考え方が示されており、その考え方について記載しております。  1)の用語の定義、(ア)広域道路につきましては、都市圏間や広域交通の拠点となる都市等を効率的かつ効果的に連絡する道路、これらの道路などと重要な空港・港湾等を連絡する道路としており、高規格道路と一般広域道路で構成されています。  1)の(イ)、新しい言葉でございますが、高規格道路につきましては、高速自動車国道を含め、これと一体となって機能するもしくはこれを補完して機能する広域的な道路ネットワークを形成する道路で、求められるサービス速度はおおむね六十キロ以上というふうになっております。本県において当てはめますと、現在あります高規格幹線道路及び地域高規格道路が該当し、A3のネットワーク図では赤色で示しております。  次に、(ウ)の一般広域道路につきましては、これも新しい考え方でございますが、広域道路のうち高規格道路以外の道路で、つまり、赤色の線以外の道路で、求められるサービスがおおむね四十キロ以上の道路としておりまして、A3のネットワーク図では緑色で着色して表示しております。  また、(エ)として構想路線につきましては、高規格道路としての役割が期待されるものの、現時点では起終点やルートが決まっていないなど、構想段階の道路となっておりまして、A3のネットワーク図では黒い丸で表示しております。  次に、二ページの中ほどを御覧ください。  3)の広域道路の考え方についてです。  高規格道路及び一般広域道路の選定条件等を記載しており、これに合致する路線が選定されることになります。  三ページをお開きください。  4)の主要拠点等につきましては、本県における物流・人流及び防災の各拠点を整理しております。この拠点間を結ぶことが選定の一つの条件となっております。  これら国から示された考え方を本県の地図に落とし込んで具体的なネットワーク図として地図上に描いたものが先ほどから見ていただいておるA3の鹿児島県広域道路ネットワーク図となります。  これまでも整備を進めてまいりました東九州自動車道や南九州西回り自動車道などの高規格幹線道路、都城志布志道路や大隅縦貫道などの地域高規格道路を先ほど申し上げたとおり高規格道路として赤色で示しております。  また、緑色の一般広域道路につきましては、国が管理する直轄国道のほか、国道二百六十七号を基本とする川内宮之城道路を位置づけております。  さらに、黒い丸でお示ししております構想路線につきましては、島原天草長島連絡道路、いわゆる三県架橋のほか、新たな路線としましては薩摩半島横断道路、東九州自動車道と都城志布志道路を結びます曽於志布志道路、鹿児島市と桜島を結ぶ錦江湾横断道路を選定しております。これらの計画につきましては、現在全国の都道府県で同様な作業が行われており、ネットワークとして九州、さらには全国とつなげていくものであります。全体が出そろうのが今年の夏頃だというふうに考えております。  本県におきましては現在整備を行っている高規格幹線道路及び地域高規格道路におきましてもミッシングリンクが残っており、まずはその解消に向けて整備を進めることになろうかと考えております。また、新たなルートにつきましては、先ほど起終点もまだルートが決まっていないという状態であります。整備効果やルート検討から始まることになり、まさに二十年、三十年先を見据えた検討になろうかと考えております。  今回、約四半世紀ぶりにこのような道路計画に係るビジョン及びネットワーク計画を策定することになりました。今後の道路整備を進める上で重要な位置づけになると考えております。繰り返しになりますが、引き続き県議会や県民の方々の声を伺いながら、しっかりとした計画を策定してまいりたいと考えております。  以上で説明を終わります。よろしくお願いいたします。 40 ◯宝来委員長 この件に関しまして御質問等はありませんか。 41 ◯藤崎委員 御説明ありがとうございました。  ビジョンの冊子の十一ページに平成六年と令和二年の比較がありまして、平成六年の頃は、私、大学生でありまして、今、二十五年たって、「ああ、確かに社会資本整備が進んだ結果、都市間移動が便利になったな」という現状がよくわかりました。これから二十年先、三十年先、自分自身が六十七歳か七十七歳になる頃、「あ、こんな感じなのか」ということで受け止めたんですけれども、鹿児島県、財政が厳しい現状がずっと続いていまして、補正予算の質疑の時にも単年度これだけだから大体よくすれば完成は十年後ですよね、十五年後ですよね、二十年後ですよねという話がありまして、確かにもう少し劇的な変化の御提案があるのかなと思ったら非常に現実的な、地に足の付いた御提案じゃないかなという見方をしているんですが、平成の一桁の頃の鹿児島県の総合計画は各項目ごとに将来必要な事業量と予算まで入っているものがあったんですが、その後、財政難に陥って、いろんなマニフェストにおきましても世間的には財源と年限を示せというマニフェストが全国的には統一基準であったわけですけれども、鹿児島県におきましてはマニフェストもなかなか財政が厳しいから財源まで書き切らんよねというのが共通認識となっていて、なかなか財源の部分をどの計画におきましても書き切れない現状がここ十数年続いているんじゃないかなと認識しておりまして、何が言いたいかといいますと、一応ビジョンを立てた、計画を立てたわけでありますが、全体予算はもちろん書いていない現状にあるんですけれども、これを単年度の予算でそれぞれそれぞれ努力をしていかなきゃならん過程があると思いますし、また、今回のコロナの中での国土強靱化で特需的な予算があれば「よし」と思ったものに対して予算を付けることは可能なんですけれども、計画に対する必要な事業金額とそれから単年度への落とし込み方、これをどのようにこれから工夫されていくのか、御意見をお聞かせいただきたいと思います。 42 ◯木佐貫道路建設課長 今、委員の御指摘のとおり、平成六年と令和二年を比べますと、画期的に道路網が延びているというのはよくわかるかと思います。最初の計画、平成六年の時に地域高規格道路という仕組みができまして、高規格道路の中に南薩縦貫道路、大隅縦貫道路、北薩横断道路等が引かれております。それを四半世紀ぐらいかけて整備してきております。この間、地域高規格道路、県の中で大体一千五百億円ぐらい使って整備をしてきているところです。  昨今、補正があったりいろいろするんですが、大体七十億円から八十億円、単年度にここ数年投資できている状況でございます。先ほど申し上げましたが、地域高規格道路ではまだミッシングリンクが残っております。これを整備するに当たってもまだ一千億円以上がかかろうかと思っておりますので、先ほど委員がおっしゃったように単純計算すると十数年かかるというのはありますが、そこは当然ここは財政当局との相談になるんですが、重点事業と位置づけはしておりますが、そういう投資をどうしていくか、また補正の時にどれだけ取っていくかというのは今後いろいろ考えていかなければならないと思います。これらのほかに先ほど言った新たな路線も加わっていくことになりまして、この辺をどういうふうに優先順位とか位置づけながら、地元とも議論しながら進めていくかということになっていきます。現実的にはまずはミッシングリンクを解消しつつ、新たな構想の熟度を上げていくと考えております。  以上でございます。 43 ◯藤崎委員 わかりました。  同じくビジョンの一番後半にはICT交通マネジメントの部分がありますが、将来に向けては土木部の中でもこういうことを議論し、検討するような部署も必要であろうかと思いますが、御意見いかがでしょうか。 44 ◯木佐貫道路建設課長 なかなか組織とかそういう話は申し上げにくいんですが、今、国のいろいろな予算発表の中でもDX、デジタル・トランスフォーメーションが書き込まれております。こういったものが今後地方にどんどん進んでいくんじゃないかと思っております。  自動運転につきましては、今議会の補正でも条例の改正を出しましたが、自動運転の磁気マーカーを道路内に置けるように改正をしております。地元自治体や自動車メーカー等々が協力して実証実験を始めているという実態が全国でも数か所ございます。そういったこともにらみながら、鹿児島県としても乗り遅れないようにやっていきたいと考えております。 45 ◯西村委員 A3資料の広域道路ネットワークについてですが、枕崎から鹿児島まで南薩縦貫道は高規格道路となっています。私が、枕崎から県庁まで来るときにはこの高規格道路を通ってきます。このときに、原付バイクの高校生と一緒になるんですが、道路幅が狭くて原付バイクを追い越せないんですよ。だから、ずっと渋滞になります。バスでもいたらそれこそ大変なことになるんですよね。朝の一番忙しい時間帯です。  高規格道路となっているけど、道路幅が物すごく狭くてとても高規格道路とは言えない状況です。ましてや、ここにあるように災害時にどうなのかということです。また、枕崎に海外からコンテナでカツオを運んでくるんですけど、それを運ぶときに高規格道路を使わず、国道二百二十五号線を使って、わざわざ遠回りをしている状況です。  以前から南薩縦貫道が時速六十キロメートルで走れるよう整備をお願いしておりますが、道路幅が狭くてとてもその速度で走れる道路ではないと思います。  それともう一個、枕崎から行くと川辺ダムまでは立派な道路なんですが、その先はどうかというと現道利用になって、朝夕のラッシュ時には物すごい渋滞です。これでよく高規格道路と言えるなと思います。ですから、川辺ダムから例えばスカイラインにつなぐと、加世田から来る道も楽になるし、南九州市、枕崎から行くのも楽になると思います。知覧から川辺までがスムーズに走れたとしても前後がまた渋滞する、これでは費用対効果はゼロですよ、宝の持ち腐れ。その辺はどう考えますか。 46 ◯木佐貫道路建設課長 南薩縦貫道につきまして委員のお気持ちはよくわかります。  まず、時速五十キロメートル規制の話ですが、設計速度上は時速六十キロメートルになっております。ただ、そこについては警察との協議で、現状では事故とかの危険性があるということで、時速五十キロメートル規制になっております。それにつきましては地域振興局と警察で話をさせていただいておりまして、照明だとか必要な対策等をやっているところで、引き続き協議をさせていただきたいと思っております。  道路の規格につきましては、地域高規格道路は平成六年の制度創設当初、設計速度八十キロ、四車線の自動車専用道路ということでスタートいたしました。南薩縦貫道や大隅縦貫道も最初、その規格で計画をしてきたんですが、交通需要や社会情勢の変化におきまして現道利用という考え方に変更されました。また、「サービス速度」という言葉がありまして、路線全体で時速六十キロメートルを保てればいいというように国の方針が変わりまして、南薩縦貫道と大隅縦貫道、吾平道路等につきましてはこの考え方で整備をしているところでございます。  確かにまだ満足する道路ではないのかもしれません。渋滞につきましては、信号現示の話もあるだろうし、また抜本的にバイパスができるのか、何か右左折レーンをうまく取るのか、その辺はもう少し研究させていただきたいと思います。高規格道路になったからもう一切何もしないというわけではございませんので、地元のニーズや地元の発展などに合わせて、また災害に対してどういった道路が必要なのか、枕崎で言わせてもらえば委員もおっしゃったように二百二十五号との役割分担も含めまして検討してまいりたいと思います。 47 ◯西村委員 川辺ダムから錫山のところまでの道路はぜひ検討してもらいたい。また費用対効果も考えて検討していただきたいと思います。  以上です。 48 ◯宝来委員長 要望でいいですか。 49 ◯西村委員 はい。 50 ◯ふくし山委員 このA3の資料に構想路線というのが黒い丸で示してありますが、この「構想路線」という表現ですね、これはどういう位置づけですか。例えば錦江湾横断道路とあってそこに黒丸があるなと思ったんですが、教えていただけませんか。これまでも構想路線的な位置づけにあって、それが実現してきていますよというのがあれば教えていただきたいです。 51 ◯木佐貫道路建設課長 この構想路線というのは説明の中で少し申し上げましたが、起点・終点がまだはっきりしていない道路、ここにこういう道路があったら便利だろうなというような位置づけになっております。実際地元からの御要望や、期成会の活動があったりするもので、三県架橋につきましては熊本県や長崎県も調査費を出して、ある程度の調査が今も続いております。錦江湾横断道路につきましては、これは企画部ですが、可能性調査を行っております。ただ、起終点は決まっていないという状況です。  薩摩半島横断道路につきましても地元期成会が独自にルートを引いたり、いろいろ検討されてきております。地元からの声や先ほど申し上げました国から示された要件に合致したものが浮かび上がってきているということになります。この三県架橋につきましては、ここには書いていないんですが、当然熊本も長崎も乗っています。これが実際実現するかどうかというのは、私どももどの段階でどういう形でしていくかというのは今の段階では申し上げられませんが、ここに乗ったということで、県としても具体的な、ルートとか必要性とか整備効果とかそういったのを検討する土俵に乗ったというふうには考えております。  以上でございます。 52 ◯ふくし山委員 ありがとうございました。御説明でよくわかりました。  少し気になったのは、いろんな要望がなされている場所だなということはありましたので、そういった声を組んでのことと、併せて、今、後段でもおっしゃったように、一定効果を見込んでおられる中でこういう位置づけになっていると理解をしたいと思います。ありがとうございました。  以上でございます。 53 ◯宝来委員長 ほかにないですね。    [「なし」という者あり] 54 ◯宝来委員長 ほかにないようですので、この件に関しましては終了いたします。  ここで、換気等のため、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午前十一時二十分といたします。         午前十一時十一分休憩      ────────────────         午前十一時十九分再開 55 ◯宝来委員長 再開いたします。  次に、一月に実施した北薩地区での県内行政視察について御意見や御質問等ありましたら、お願いいたします。  よろしいですか。    [「なし」という者あり] 56 ◯宝来委員長 ないようですので、この件は終了いたします。  そのほかの県政一般について、御質問がありましたら、お願いいたします。 57 ◯おさだ委員 先ほどの道路計画については計画ですからこれはもう了として、しっかりと社会情勢を見ながら、また必要があれば見直しを行うなどして、理想的な形で進めていければいいのかなと思っています。  道路交通ビジョンの三十一ページに産業道路や国道二百二十五号等の渋滞対策について記載されています。また二十四ページに返りますが、プローブデータを活用した渋滞対策とあります。県内の主要渋滞箇所百二十三か所のうち九割が鹿児島市に集中しているとのことですが、私、勉強不足で「プローブデータ」とは初めて聞いた名前でございまして、こういったものを活用しながら、どのようように進めていくのかということが一点あります。  それと、産業道路について、交通安全センターから産業道路のちょうどサンライトゾーンというボウリングセンターまでは非常に車が渋滞しているので、十二年ぐらい前に県警が車両感知器などを使って交通情報を分析し、信号機の秒数を変えるなどして対応したんですけれども、まだ渋滞している状況です。先ほどのプローブデータ等を活用する形で渋滞対策を進めていく必要があると思いますが、産業道路の交通量とはどのぐらいあるのか、そこはどう考えているのか。  そしてもう一つは、産業道路について、舗装はそこそこしっかりしているんですが、梅雨時期になりますと側溝の水があふれかえって相当量路肩にくるんです。大型車両も多く通るし、そういった整備もしっかりとしていくべきだと思うんですが、そこについてどのような認識であるのかお答えいただけませんか。 58 ◯木佐貫道路建設課長 鹿児島市内のまず渋滞に対してお答えいたします。  先ほどビジョンにありましたプローブデータというのは、簡単に言えばGPSを使ったものになります。実は私もしたことがあるんですが、昔は、GPSを持って車に乗って産業道路や国道二百二十五号を朝一週間走ってデータを取得しそれを解析して、どの交差点が渋滞の原因となっているかを把握し検討していくという作業をしておりました。それが基本なんですが、今は、GPSのデータが取り込めるETC二・〇を活用してこの作業をやっております。まだETC二・〇の車載率は低いんですが、このようなICTを活用した解析を行い、安全対策、渋滞対策に役立てていくこととしております。ただ、委員がおっしゃったように、まだリアルタイムで信号にそれを反映させるというのはなかなかできていない状況になっていますので、それが今後うまくいけばそういったことも可能になるのかなと考えております。  次に産業道路の交通量等については、平成二十七年のデータですが、南港前辺りが一日五万六千四百二十七台となっています。これはおわかりかと思いますが、紫原のシラス台地が迫ってきて、そこにJRや旧街道、国道二百二十五号があって、産業道路があると、その外はもう海だというところを、大体十万台ぐらい通っている状況でございまして、当然そういったことから渋滞になっています。これを解消するために臨港道路もございますが、国・県・市の渋滞対策協議会等でハード対策・ソフト対策を含めて検討しているところでございます。  以上でございます。 59 ◯徳留道路維持課長 御質問の三つ目の産業道路の排水の状況でございます。  今年度夏の大雨の時に産業道路でニシムタさんがあるところで、かなりの水たまりができたという現状がございます。そのほかにも若干水はけが悪いところがあるというのは認識をしております。一つの対策といたしましては、排水溝に土砂や枯れ草等がたまって排水の断面が小さくなっているというのが大きな原因であり、その場において除去する対策を取っておりますが、昨今の雨の降り方に対して従前の排水の断面がどの程度足りているのかということは一つ検討が必要であろうと認識をしております。  またもう一つ、昨日の議論でもございましたが、五か年加速化対策の中でも冠水対策について大きなメニューが国からも示されております。「舗装はそんなに」という言葉を頂いて救われましたけど、舗装も悪いところがございます。そこの一体的な改修も考えながら、川が近いところもありまして難しいところもございますけれども、排水断面の検討というのは今後していかなければならないと認識を持っているところでございます。 60 ◯黒川港湾空港課長 先ほど臨港道路という話がございましたので、現在の取組状況についてお話いたします。  道路建設課長から産業道路と国道二百二十五号、合わせて十万台の交通量があるということを先ほどお話いただきました。臨港道路は計画上は一万八千七百台をそのうち流すことになっておりますので、ボトルネックの少しの解消、渋滞の緩和につながるものと考えております。  現在の取組状況です。  平成二十九年から事業化が始まりました臨港道路鴨池中央港区線、これは令和八年までの予定で進めております。事業費二百八十億円、現在南港の沖に橋脚三個、もうすぐ姿が現れます。今年度は補正と合わせまして三十億円の予算をつぎ込みまして、でき上がっております。着実に進めたいと思います。  もう一つ、御紹介いたします。  マリンポート入り口の交差点でございます。  昨年度から改修を行ってまいりました。あそこのネックは、大型車の交通がお互いすれ違うことができないということでございました。そこの信号処理がスムーズに行くように今年度改修を行いまして、つい、三月十六日ですが、矢印の信号ができました。これによってお互いにスムーズに行き交うことができるようになったのかなと思っておりまして、今後皆さん方から感想を聞いて我々も効果の検証をしていきたいと考えております。  以上でございます。 61 ◯おさだ委員 今るる御説明をいただきましたが、道路維持課長から前向きな御答弁をいただきました。  黎明みなと大橋は一千九十二メートルあると聞いております。ただ黎明みなと大橋より手前側、マリンポート周辺がどうしてもボトルネックで渋滞するので、臨港道路が通るまで七年、八年かかりますから、案内をわかりやすくするなど、ここの対応を考えていただきたい、これはもう要望に代えます。  GPSを使ったデータの話がありましたが、人口減少社会の中で高齢者の方々が免許証を返納していくと、そうすると鹿児島県内の自動車保有台数がどれだけあるのか。鹿児島県の関係人口、交流人口を踏まえた広域ネットワークは大事だけど、自動車の通行は、基本、地元の地域内を通行するのが八割ぐらいで、残りの二割ぐらいは観光などでよそを通行すると思っているので、自動車保有台数が地域別にどのぐらいあるのか、そういったデータを踏まえて道路の計画を作っていくのが大事なのかなと考えておりますが、それについてどう考えていらっしゃいますか。
    62 ◯木佐貫道路建設課長 委員おっしゃるとおり、自動車の保有台数は非常に交通量、渋滞に大きく関与してまいります。平成二十七年のデータですと、鹿児島県内に九十三万台ほどで普通自動車と軽自動車が半々ぐらいとなっております。人口につきましては、二〇三〇年頃には鹿児島県全体の人口が八五%ぐらいになるんじゃないかという予測もございます。ただ、交通自動車保有台数につきましては、産業の活発化とか核家族化等々がありまして、そんなに減らないという見込みを今持っております。そういったことも加味しながらいろいろデータを分析していかなければならないと思います。  また、今後につきましては、委員がおっしゃるようにプローブデータ、GPS、そういったものをいかに活用して渋滞をずらすとか、あと場所を変えるとかいったことも非常に大事になるし、研究されているようでございますので、ハード整備だけでなく、ソフト対策等も併せて行っていくことが大事かと思っております。 63 ◯おさだ委員 ぜひ、道路を造るということだけの発想ではなくて、今みたいな知恵を生かしながら、ただ拡幅すればいい、ただ全て造ればいいって、予算も含めてそういう時代でもないので、どういうような形で道路の渋滞対策をしていくかを考えて対応いただきたい。今までやってきたことを踏まえた新しい枠組みが今回の交通ビジョンと思っていますので、よろしくお願いします。  次、昨年十二月議会でもお話しましたが、産業道路の横、谷山の緑地公園について、ここはイベントとかするということでCMを見ました。地元の方々から幾つかお声があるのはキャンプ場ができるんじゃないかということで、前向きな話ではあるんですが、一方で不安に思う方もおります。地元の方々に対する説明はどうしているのか。それが一つ。  提出議案等の概要資料の八ページに公園整備事業と県単公園整備事業がありますがこの中に谷山緑地の予算が入っているのか、その内容について御答弁いただけませんか。 64 ◯坪田都市計画課長 二点、御質問いただいております。  まず、地域住民への説明の場についてでございます。  今、指定管理者が谷山緑地の再生計画を作っておりまして、それに基づいて現在、御協力いただける企業を募集しているところでございます。その募集に応じていただける企業がどの程度そろうのか、そういったものを見極めた上で具体的に整備の中身が現実的になってくると考えております。  地域住民の皆様方への説明につきましては、昨年、指定管理者の選定において議決をいただいた直後から、自治会の代表者にアプローチを続けているところでございます。谷山緑地は南北に四キロございまして、背後地の住宅地に自治会が十三ございますが、昨今のコロナの関係で住民を集めての説明会については自粛してほしいといったような声もありまして、広く説明の場を設ける機会を現在模索しているところでございます。  三月いっぱいで協力いただける企業が固まってまいりますので、そこで具体的な中身がある程度明らかになりました後に、町内会の代表者、会長さんを含め役員の方など、個別に指定管理者が訪問いたしまして、事業の説明をさせていただくように今スケジューリング中だと聞いております。  二点目の御質問でございます。  お手元の資料に公園整備事業を計上してございます。こちらは、いわゆるハード事業の部分でございます。県内に六つの都市公園がございますが、相当老朽化しているところもございます。また、現在事業中でございます北薩広域公園などのハード事業をそれぞれ各公園ごとに計上させていただいております。  谷山緑地に関しましても、今後国との調整等もございますので、まだ具体的な中身がはっきりしておりませんが、谷山緑地再生計画において、私ども県で整備をしないといけないような基本的なインフラの整備、例えば運動施設でありますとか駐車場等も含めて、どこまで県が整備できるのか、来年度調査・設計等を行いたいと考えております。  以上でございます。 65 ◯おさだ委員 今、課長から丁寧な御説明をいただいたわけですが、前向きな話なのに、住民の方々がマスコミを通じてしか情報を得られていない状況なんです。谷山緑地については、正直、失礼ですけど、表現がいいかどうかわからないですけど、陰気くさいというか、暗かったり怖かったりで歩きにくいんですよね。ですから私はこの再生計画を応援したいと思ってます。住民の方々にもしっかりと説明して、そういった方々から協力いただけるような枠組みをお願いしたいことを要望いたしまして、最後の質問にします。  概要資料の十二ページ、新型コロナウイルス感染症に係る対応についてです。  収入が著しく低下した県営住宅の入居者に家賃の減免をされていると、コロナの状況で非常に大変な生活を送っている方々の衣食住を守っていかなければならないということで、僕はこれは極めて大切なことであると思っております。  それと離職者や大学生への県営住宅の提供ですが、これはもう一年ぐらい続けているわけですが、実際応募があったのかと。いい取組をしているわけじゃないですか。どのぐらい応募があって、どういうような状況なのか教えていただけませんか。 66 ◯高崎住宅政策室長 コロナ感染症対策の一つになっております県営住宅の減免状況と現在の状況についての御質問かと思っております。  まず減免につきましては、基本的には今、県営住宅にお住まいの方で、コロナの影響で収入が大幅に減少した方ということで、年間の収入のもろもろ控除した残りの月額が五万円以下の非常に収入が少ない方について減免を行っているものでございます。こちらにつきましては、百世帯ぐらいいらっしゃったところでございます。このほかにも収入の少ない方を対象に従来から行っている通常の減免についても昨年度より五%ぐらい申請が多くなっている状況でございます。  それからもう一つは、コロナの影響で職を失って離職した方あるいは大学生等で特に勤労学生といいますかアルバイトをしながら大学に通っていらっしゃる方について、県営住宅を目的外使用で一年入居する手続、これにつきましては、実績はないところでございます。この一時入居に関しましては四市で同じような取組を行っておりまして、実績が六世帯あると聞いております。 67 ◯おさだ委員 このような家賃減免や一時提供の取組はすごく僕は大事な政策だと思っております。こういうような取組を県もしっかりしていますよと、そういった情報については、ありとあらゆる機関、不動産関係団体等とも連携をしながら、しっかり啓発していただきたいということを要望いたします。  最後の要望です。  補正予算でも当初予算でも相当数、公共工事の予算がついています。今大きな問題として、建設業界の方々の人材不足とか担い手不足が言えると思いますが、その中でも工事現場の警備員がなかなかいないと聞いております。そういった人材も確保していかないといけないということで、業界同士で話がしにくいところもあるかもしれませんので、県ももう少しそういったことも含めながら新年度、御対応いただきたいことを申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 68 ◯藤崎委員 鹿児島市内の県道の関係をお尋ねしたいと思います。県道坂元伊敷線のように、交通安全上いろいろ支障があるけど、明らかに多額の事業費がかかることが見込まれているところ。例えば市営バス同士が離合できないもしくは市営バスと普通車が離合できない、あるいは狭いがゆえに自転車と接触事故があったりなどで、交通安全上いろいろ支障があるけど、多額な事業費がかかるがゆえに、なかなか事業化まで足踏みするケースというのは多々あろうかと思います。その際に緊急避難的にどんな工夫ができるのかについて、県内で事例がありましたら、御紹介いただければと思います。 69 ◯木佐貫道路建設課長 渋滞対策で緊急避難的に何ができるかということでございます。  確かに委員がおっしゃるような多額の事業費がかかる道路は、多分たくさん残っているんだと思います。そこにつきましては事業になかなか入れないというのが現実でございます。その場合、ソフト対策を打つしか今のところないのかなと考えております。一つは、他県の事例になりますが、一方通行のところに感知式の標識を立てまして対向車が来る旨の標示をするといったこと。県内の事例では、五十センチ、七十五センチ取っている路肩をある程度縮めて右折レーンを設置するとかそういった工夫をしてございます。あとは、もう全体的な取組として時差出勤等をやるとか、どこどこが渋滞していますという警察の表示板なども十数年前に渋滞対策協議会で議論された対策になります。  そういったソフト対策を続けていくということも、緊急避難的な対応になると思います。抜本的に土木としてはどういったことをすべきかというのは、思いとしては持っておくべきだと思うんですが、そういった対策を重ねていくということが今できる対策だと思っております。  以上でございます。 70 ◯藤崎委員 わかりました。  今、渋滞対策とおっしゃいましたけど、渋滞以前の離合対策なんですよね。離合ができないと、通常の交通ができない状態でございまして、県道坂元伊敷線で、地権者が売らないのでなかなか事業化は難しいというお話もかつてはありました。増留元議員から引き継いでおりますけれども、今や車の入も出もならんと。その後、地権者が亡くなっても息子さん・娘さんが「もう、あんなところは相続したくない」ということで更地がどんどんできています。その民有地の更地をみんなが退避場所として勝手に入り込んで今離合をしているような状態でして、これをみすみす見過ごしていいのかなと。みんなが勝手に離合で使い始めている状況を見ておりまして、この更地を利用して、離合をしやすい場所をポイントポイントでも造れないものなのかなと思いますが、そういった事例は過去に県内でなかったのかをお尋ねしたいと思います。 71 ◯徳留道路維持課長 ただいま委員お尋ねの実例がどこにあるか、なかなか出てこないんですが、離合の対策としては通常道路に側溝がありますので、側溝の強化あるいはそれを暗渠化して歩行者等が少しでも通れるスペースを造ったり、車が寄っても何とか離合ができるように対策をすることが最初の取組だろうと思います。  委員の御指摘もございましたとおり、家屋等がなくなった土地が出てくれば、用地補償費も下がってまいりますので、一定の区間を確保できるようであれば、そこを県として道路区域に入れて避難的に造ることは十分考えられます。地方の道路では、二車線の道路を整備することに多額の費用がかかる場合は、所々に離合箇所を設けるという、一・五車線的道路整備というのを進めておりますので、市街地部においても条件があえばそういった待避所設置を考えていかなければならないと考えているところでございます。 72 ◯藤崎委員 わかりました。  県道坂元伊敷線の辺りはセブンイレブンが大規模に再開発をして古い家屋を十数軒買収して広い駐車場を造ったりして、かつての状況とさま変わりしていますが、交通量は変わっておりませんので、またそういういろんな手法を使って当面の間の離合対策をもう少し考えていただければと思います。  続きまして、街路事業の採択の考え方をお示しいただければと思います。 73 ◯坪田都市計画課長 街路事業についてのお尋ねでございます。  街路事業につきましては市街地中心部を走る道路、これの高質化、歩道の確保、車道の確保、路側帯の確保、非常に大きな幅員の道路を設置する事業でございます。その事業採択の考え方でございますけれども、市街地を走る道路になりますので、用地補償費、保証物件の経費、そういったものは非常に高額な事業になりがちな性質を持ってございます。市街地の中で、その道路が都市施設としてのどういう位置づけで、どういった役割を持つのかといった点について計画段階でまず精査をすることになろうかと思います。  併せて経費、ここの部分も当然必要な検討要素になってまいりまして、そういったものを総合的に勘案いたしまして、手続も通常の道路に加えまして都市計画審議会での審議や地元市町の考え方、まちづくりの位置づけなど広く総合的な観点から検討いたしまして事業採択につなげていくということになろうかと思います。 74 ◯藤崎委員 わかりました。  鹿児島市内で今採択されているのが県道催馬楽坂線かと思いますけど、今、課長の答弁で市街地や中心街の道路ということで、県道催馬楽坂線と県道坂元伊敷線の違い、県道坂元伊敷線辺りは市街地・中心街にはあたらないのか、それとも通常の道路建設の考え方で地元としては運動をすればいいものなのか。街路事業が指す市街地の考え方について、エリアや広さをお示しいただきたいと思います。 75 ◯坪田都市計画課長 街路事業は国の都市局の事業になっておりまして、都市計画区域内の人口集中地区、「DID地区」と申し上げておりますけれども、その地区で行われる道路の整備につきまして街路事業で実施をするのが原則と考えております。今、御指摘のある県道坂元伊敷線につきましては、これまで議会でも答弁等を行っておりますが、実はこの路線はまだ都市計画決定もされておりません。したがって、まず都市計画決定という手続を経る必要があろうかと思います。県道坂元伊敷線の現状を申し上げますと、もう委員も御案内のとおり人家が非常に密集しておりまして、事業費が相当程度かかることが予想されております。そういった必要性については十分私どもも認識をしておりますが、まずは現在ようやく着手に至りました、県道催馬楽坂線、これが事業認可内に供用ができるように注力をいたしまして事業展開してまいりたいと考えておるところでございます。 76 ◯藤崎委員 次を狙って頑張りたいと思います。  続きまして、建築課の営繕室長にお尋ねしたいと思います。  営繕室は県庁内の各部・各課の出先の箱物・建物が老朽化したとかここが壊れましたとか長期的には建て替えが必要ですよというような庁内での相談業務に応じていると聞いておりますが、例えば新年度予算の中で営繕室が相談業務に乗って新年度予算が付いた案件がありましたら、御披露いただきたいと思います。 77 ◯北方営繕室長 建築課営繕室におきましては、各部・各課の所管する建築物についての様々な相談を受けております。施設の状況を踏まえまして、建て替えだとか修繕などのアドバイスを行っているところです。また、一定規模以上の建物につきましては、計画などについて営繕意見書制度というものを施行しておりまして、広報とかコスト、工期につきまして予算要求前に営繕部局として意見を回答し、令和三年度の予算におきましても適切な予算、工期が確保され、予算計上されていると考えております。  具体の施設としましては、令和三年度把握しておりますのは、伊佐・湧水警察署の建て替えでありますとか工業技術センターの電波暗室、霧島アートの森の屋根改修などを把握しているところでございます。将来的な工事につきましても、現在のところはまだ相談がないんですが、具体の相談があれば個別に応じることとしております。 78 ◯藤崎委員 わかりました。  各部・各課から常にそういうリクエストを受けているかと思いますが、年間にどれぐらい依頼を受けるものなのか。それから営繕意見書制度もあるんでしょうけど、大体これぐらいかかりますよという積算のための作業は、どのようにやっているのか、お示しいただきたいと思います。 79 ◯北方営繕室長 すみません、令和二年度に相談があった件数は、後ほど回答させていただきたいと思います。  依頼部局から計画など考えをお示しいただいた上で現地調査などを行いまして、建築の営繕としての予算がこのぐらい必要だとか工期がこのぐらい必要だとか、そういう営繕的なアドバイスを行っているところです。 80 ◯藤崎委員 わかりました。ありがとうございました。 81 ◯ふくし山委員 道路の件が出ましたので、一点、確認をさせていただきたいと思います。新川の河川改修が今進められていますが、田上地区が鹿児島市の面的整備との関係で今どうなっているのか。まさに、県道も新川沿いも離合が難しい。しかも、バスが多く行き交うような場所でもあるわけですが、あそこの進捗といいますか、鹿児島市との協議といいますか、どうなっているのか教えていただけませんか。 82 ◯坪田都市計画課長 田上地区の道路整備、それから河川改修についてでございます。  まず、田上地区につきましては、鹿児島市長のマニフェストにも土地区画整理事業を検討していくということで掲載されてございます。つい先般の市議会でも田上地区の土地区画整理事業の可能性調査を実施するとの答弁がございました。大体、五十ヘクタールを上回る面積を想定しておるようでございまして、約二年ほどかけてエリアを決定する可能性調査を行うと聞いております。  御案内のとおり、土地区画整理事業におきましては幹線道路が区画整理地区内に必要な事業でございまして、それが当然に県道が新川沿いについては想定をされているところでございます。その区画整理事業の全体の地区、それから事業方針等が決定をいたしました後に道路がどういった形になっていくのかあるいは河川の改修をどういうふうにしていくのか、これは県と市と情報共有をしながら事業進捗管理も含めて足並みをそろえて事業をやっていかないといけない、そういった性質のものと考えております。鹿児島市と私ども関係課では二、三か月に一遍ぐらいのタイミングで、かなり積極的に精力的に協議・打合せを行っているところでございます。そういった情報共有を図りながら市がどのようなタイミングで区画整理事業を立ち上げていくのか、またそれに関する調整が今後必要になってこようかと思っております。  以上でございます。 83 ◯ふくし山委員 市長も替わられたばかりですが、前森市長も総合計画に盛り込みながら、なかなか進められなかったと御本人もそのことが少し心残りだとおっしゃっていました。確かにどっちが先かということはあるんですが、鹿児島市にとっても河川の拡幅、それから県道の拡幅、これは大きな課題だと思っています。ただ一方で面的整備をするという計画を持っておられますので、そこと併せてやることが大事だろうと思いますので、ぜひ、今も協議をしておられるということでしたが、鹿児島市ともじっくり協議をしながら、県としての課題をきちっとお話をして、あそこの河川の拡幅と県道拡幅は非常に災害の防止の観点からも重要なんだといったようなこともお話をしていただいて、少しでも前に進むようにぜひ御協議を引き続きお願いしたいと思います。 84 ◯宝来委員長 ここで、昼食等のため、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後一時十五分といたします。         正     午休憩      ────────────────         午後一時十五分再開 85 ◯宝来委員長 それでは、再開いたします。  午前に引き続き県政一般の審査を行います。  ここで、営繕室長から発言を求められておりますので、これを許可します。 86 ◯北方営繕室長 午前中の御質問の分にお答えしたいと思います。  庁内各部局からの相談としましては、予算化するための相談とか各部局で執行する修繕などに関する技術的な相談、維持管理に関する相談など様々なものがございます。細かなものも含めました相談件数の全体数は把握できておりませんが、先ほど申しました営繕の意見書制度に基づく相談件数が令和元年度に二十三件ございました。それらが反映されたと考えられます令和二年度の営繕室への設計依頼、工事依頼が全体で百二十五か所、九十六億円余り依頼がございました。  以上でございます。 87 ◯藤崎委員 よくわかりました。多額の費用がかかる将来の見通しにもつながるかと思います。また、庁内のアドバイザーとしての役割も引き続き果たしていただければと思います。  以上です。 88 ◯ふくし山委員 先ほどおさだ委員からも質問がございましたけれども、指定管理者の件です。  昨年十二月議会で御提案をいただいて谷山緑地と石橋公園については管理者が選定をされたわけですが、この間の取組等は先ほど課長の御説明や新聞報道等でもわかりましたが、この事業を初めて取り入れて、どういうふうに効果を出していくのか、楽しみでもあるわけで、期待もしているわけですが、指定管理者制度そのものについて少し心配をしているところもあります。県政一般ですので、広がるかもしれませんが、御容赦をいただいて議論させていただきたいと思います。  今回のこの谷山緑地と石橋記念公園については、自主事業ができると位置づけられているわけですが、これは指定管理者が自ら企画提案をして、自らの責任と費用で実施をすると、まさに「自主事業」という表現になるかと思いますけど、そのような今回の選定、管理者指定だったということで理解してよろしいですか。 89 ◯坪田都市計画課長 自主事業につきましては、指定管理者の財源とその責任でもって実施をしていただくと位置づけております。もちろん、この自主事業で上げられた利益、これについては指定管理者の収入として構わないという形で導入をしております。 90 ◯ふくし山委員 指定管理者制度にして自主事業をやれるように進めていこうとしているわけですが、何か考え方、ガイドラインみたいなものはありますか。調べてみたら、よそではガイドラインを作っているんですが、鹿児島県では見つからなかったんです。 91 ◯坪田都市計画課長 本県独自のガイドラインははっきりとは示されておりませんけれども、財産活用対策室におきまして指定管理者の選定に当たっての方針が示されております。ただ、その中で自主事業をどうしましょうとか明確な鹿児島県でのルールは特にないと理解しております。 92 ◯ふくし山委員 それでは、土木部が所管しているところで指定管理者を導入している施設は何か所ございますか。 93 ◯野下監理課長 土木部指定の指定管理施設でございますが、県立の都市公園である吉野公園、大隅広域公園、吹上浜海浜公園、北薩広域公園、先ほどお話に出ている石橋記念公園、谷山緑地の六つ、それと鹿児島市内の県営住宅、鹿児島市及び離島を除く県営住宅、与論町の県営住宅の三つで指定管理者制度を導入しております。  以上でございます。 94 ◯ふくし山委員 所管が違ったりはするんでしょうけれども、指定管理料の推移はどんなふうになっていますか。例えば、先ほどの谷山緑地でも結構なんですけれども、お答えいただけますか。 95 ◯坪田都市計画課長 谷山緑地の指定管理料のこれまでの推移ということで申し上げます。  谷山緑地につきましては、指定管理者制度の導入が平成十八年度からとなっておりまして、平成十八年度から平成二十二年までの五年間、これを第一期といたしまして、八千七百四十六万五千円、八千七百万円余りでございます。五年間の実績でございます。第二期、平成二十三年から二十七年までの五年間でございますが、こちらが七千八百二十三万六千円、七千八百万円余り、第三期、これが今期、平成二十八年から令和二年度までの五年間でございますが、こちらが七千七百三十九万一千円、七千七百万円余りとなってございます。  以上でございます。 96 ◯ふくし山委員 第一期のときは八千七百万円ですね、その二期、三期というこの十年間についてはほぼ七千七、八百万円ぐらいということになっていますけれども、今回、令和三年から令和七年までは幾らになっていましたっけ。すみません。 97 ◯坪田都市計画課長 令和三年から令和七年度までの第四期、五年間の金額でございます。  これは十二月議会で債務負担行為で議会で議決いただいた数字でございますが、九千八百九十一万円、九千八百万円余りでございます。 98 ◯ふくし山委員 そこはその際にもお尋ねをして、一定の上積みができていることについて消費税とかほかの人件費その他の増嵩分だろうというお話がございましたので、それはある意味、当然だろうなと思っています。私は、むしろ、ほかのところ、土木部でないところの指定管理者の金額をずっと見てみても、ほぼ横ばいだったりしているので、これが本当にそれでいいのかと思っているわけですね。本来指定管理者制度の導入・目的というのは県民のサービスの向上、そしてもう一つ言えば経費をどう削減、縮減していくかといったようなことがあるわけですね。ただし、そこで、サービスや役割をきちっと達成するためには指定管理者の皆さんの一定の人材確保とかそういったのもきちっとできていないといけない、しかも継続性があるということも考えると、横ばい状態であることが少し、これで大丈夫なのかと思っているわけですね。  それで、もう一つお尋ねをすると、指定管理者を募集をしたときに応募している件数がどれぐらいあるのかも教えていただけませんか。 99 ◯坪田都市計画課長 今回の第四期の公募におきましては説明会という形で内容について説明をして、大体七社ないし八社程度お越しいただきました。しかしながら、最終的に申請の段階に至ったのは一社のみでございました。 100 ◯ふくし山委員 これは、前回とか前々回はどうですか。 101 ◯坪田都市計画課長 少しお待ちください。 102 ◯宝来委員長 暫時休憩します。         午後一時二十五分休憩      ────────────────         午後一時二十六分再開 103 ◯宝来委員長 再開します。 104 ◯坪田都市計画課長 第一期につきましては二社、第二期につきましても二社、第三期につきましては単独の一社でございます。 105 ◯ふくし山委員 指定管理者導入をするときには二社、その後もう一回二社ですね、あとは一社、一社というふうに来ているわけですが、実はほかの指定管理者のところを見てもほぼそういう感じで、応募件数がなかなか増えていないんですよね。指定管理者を導入する最初の段階では経費の縮減が図られるとか県民サービスが向上するとか、民間の力を借りてしていこうということになったわけですが、一方で、公募をするんだから競争性もそこで発揮されるんだという説明も、これを導入する時点で議論したときに、そういうこともちゃんと担保されていますよということがあったんです。しかし、ずっと見ている限りではそうなっていない。むしろ、もう新たに参入しようとして応募するところは、実際にはほとんどなくなってきているというのがどういうことなのか。その辺のところはどんなふうな分析をしておられるんですか。 106 ◯坪田都市計画課長 指定管理の対象となります都市公園それぞれに特徴がございます。広大な面積を持っている公園、谷山緑地のように南北に長く、収益施設を全く持たない、まさに緑地管理が中心の公園、石橋記念公園のように建物があって施設の管理が中心の公園、様々公園の特徴がございます。あと、集客力についてもそれぞれの地域地域で相当な差がございます。したがいまして、一定の期間、指定管理業務を受託される指定管理者につきましては、それぞれの公園の特徴に応じて、ノウハウの蓄積が相当程度されてくるものと考えております。結果的に長期間の指定管理業務を担われる指定管理者については、そのノウハウの蓄積をもって、より効果的・効率的な管理運営が実施される、経費の縮減にもつながる。
     一方で、例えば吉野公園のように、南国交通株式会社さんが受託をしておられますが、隣にゴルフ場も有しておられて、そちらの機材あるいはスタッフ、これを流用できるような環境にあるようなロケーションでの指定管理業務を担っていただいているところもあります。やはり長期間指定管理が続きますと、アドバンテージという部分が受託されるところにどうしても発生してしまう、結果的になかなか他者の参入は難しいと考えております。  しかし、今回のように自主事業という形を新たに取り組みましたことから、これは今後になろうかと思いますけど、それこそ民間の知恵と発想で新たな自主事業、アイデアを基に複数の参入者が今後出てくる可能性がある制度の導入だと考えておりまして、その中で複数の事業社が公募に応じればそこで競争関係が発揮されるのではないかなと考えているところです。 107 ◯ふくし山委員 理想を言えばそういうことかもしれませんが、現実にはなかなか新たなところが参入しづらいということもありますし、私はどう考えても選定のときの評価項目の中でやっぱり管理料というのが一番大きな比重、ウエートを占めているんじゃないかと思うんですよね。そうなったときに予定価格というのは恐らく設定はしていないんだろうと思うんですが、もう応募する側が一定程度押さえて応募をすることになる。そうすると、指定管理料というのはこうして決まっているわけですよね。決まっていると、今回は自主事業もしなさいということになっているんだけれども、そうでない場合は一生懸命管理を真面目にやればやるほど損するわけです、受けた側は。それで本当に指定管理者制度の本来目指している目的が達成できるか、私は疑問なんです。それはどう思われますか。 108 ◯坪田都市計画課長 委員まさしく御指摘のとおり、選定基準の選定項目の中には経費縮減で選定評価をする項目が設定してございます。こちらにつきましては前期、すなわち、実績の指定管理料に対してどれぐらい縮減しましたかと。当然ながら金額が安くなれば高い配点が与えられるという項目を設けております。これまで数期にわたりまして指定管理者とも事業を一緒にやってまいりまして意見交換もさんざんさせていただく中で、なかなか非常に経費が厳しいというお話も御意見の一つとして日々伺っているところでございます。今回まさに自主事業を導入いたしましたのは、そういった指定管理者の状況、事情も踏まえてインセンティブ、すなわち利益を得ることで指定管理業務にさらに取り組んでもらいたい、そういうインセンティブが働くような仕掛けということで自主事業を導入したところでございます。  今回採点項目、審査基準の中にも自主事業の項目を設けております。この中でどれぐらいもうかるのかあるいはもうかった金額をどのような形で指定管理業務に還元していくのか、こういった項目を新たに設けまして指定管理者が働き損にならない、評価を今回行ったところでございます。 109 ◯ふくし山委員 今回自主事業を取り入れたことから新たな考え方も含めて進めていこうというそのお気持ちはわかったということもあって、今こういう議論をさせていただいているんですが、ほかでも指定管理者はそれぞれいらっしゃるんですが、先ほど申し上げましたように、真面目にやればやるほど、管理をしっかりやろうとすればするほど経費が出ていってしまって残らない。民間の企業のノウハウを活用したりとか民間のコスト縮減の手法で管理をしてもらおうと言ったって民間と行政とは違うわけですよ。民間はもうかるためには一定の投資もします。しかし、いいものを造って扱う商品で取り戻せばいいという考え方に立ちますけれども、この指定管理の場合はそうはいかないわけですね。サービスで投資の分を取り戻すっていったってそれはとてもできるわけじゃないわけで、相反することを求めているわけですよ、いえばですね。行政側はその立場もわかった上で指定管理者任せにしないで、行政もどうすれば指定管理者がぴしっと管理をした上で一定の成果を得られるのかといったようなことは常に見ておく必要があると思うんですけれども、その辺については何か見解がございますか。 110 ◯坪田都市計画課長 私ども指定管理者に収益目的の事業を実施していいですよと、設けていいですよという制度導入に当たりまして、やはり公共の空間でございます。今、委員御指摘のとおり、相反する命題に取り組んでいただくということが指定管理者の本質的な課題であるということも重々認識をしておりまして、自主事業で利益を上げる事業をどんどんやってもらうとしても、例えば公共空間に明らかに利益のみを目的とした施設が立ち並ぶあるいはそこで設けることだけを追及する、これはまた指定管理業務、公の施設としての役割、機能を損なうことにもなりかねません。  したがいまして、指定管理者が行う自主事業、これを行う際に恐らくいろんな施設を建てる、公園内に施設を建てて利益を上げるというビジネスモデルを想定した場合に、都市公園条例上その施設を建てるに当たっては、私どもがその許認可権を持っております。その許認可権を行使する際に、その施設が果たして収益のみに特化したものになっていないかあるいは公の施設本来の役割を損ねることがないか、そういった観点で自主事業に対して一定の監視といいますか、施設の本来目的に反していないかどうか、こういった観点から自主事業の実施に当たりましても私どもの関与、これも同時に行いつつ自主事業を進めていただくようにしております。  谷山緑地に関しては特にそういった点を考慮いたしまして、自主事業推進に当たっては、実行委員会というような形で私どももその運営といいますか取組に参画をするような体制で臨んでいるところでございます。  いかんせん、初めての取組でもありまして、私どもとしてもどんな形で行政が民間の活動に関与していくのか、いささか手探りなところがありますが、一緒に公園の価値を上げていこうという形で、今、産学官連携でこの緑地の再生計画、これに一緒に取り組んでいく、そういった仕組みで現在進めているところでございます。 111 ◯ふくし山委員 もうあまり長くなるといけませんけれども、今、課長の答弁はまさにそうだと思うんですよね。住民サービスの向上であるとか経費の縮減・節減と、こういったことを図るのが主たるところになりがちなんですが、そもそも公の施設というのは政策目的を達成するために整備するわけですから、そこのところから大きく外れるようなことがあってはいけないと思うわけですね。  ですから、指定管理者と行政がしっかりお互いに意思の疎通を図りながら取組をしていくことが大事だと思います。  さっき、ガイドラインの話をしたのは、そういうことも含めてそもそも施設の政策・目的は何なのかとかいったようなことを明確にした上で、そこで可能な限り指定管理者の皆さんにいろんな手だてをしてもらうあるいはそこを行政もバックアップするといったようなことができる関係にならないといけないと思っているわけです。  何よりも大事なのは、どうしても経費の削減、ここだけが目的になっていないかというところが気になるわけですけれども、これからここのところは十分注意していく必要があると思いますが、この経費の削減、皆さんの気持ちはわかります。特に鹿児島県は財政も厳しいですから、そこのところだけ最後に、そういったことだけではないんだということも含めて、これからの進め方をお聞かせいただいていいでしょうか。 112 ◯坪田都市計画課長 まさしく委員御指摘のとおりであろうかと思います。  私どもも指定管理者だけに負担を強いるというようなことがベストとは考えておりません。指定管理者もウイン、私ども発注側の行政もウイン、最終的には利用者である県民の方々、こちらにも利益が出る。すなわち、三者が三者とも何らかの利益が出る、そういった形を目指して現行制度の中でどういう公の施設の管理運営の在り方が適切か、これをトライアンドエラーを含めながら今後も進めていきたいと考えております。 113 ◯ふくし山委員 ありがとうございました。  少し長くなって恐縮でしたが、ぜひ、今度の谷山緑地とか石橋公園への取組は、私はこの間のいろんなところの取組を見ていて、かなり高い評価をしているわけです。それだけに他も追随をしてくるような管理の在り方をぜひ進めていただきたいと思っております。期待を込めて、いろいろうるさいことも申し上げさせていただきました。ありがとうございました。  以上です。 114 ◯森 委員 二点、お聞きいたします。  まず一点目は、寄洲除去について。  公明党代表質問でも寄洲のことについて土木部長から答弁をいただきまして、今回百九十か所の寄洲除去を実施している中、十一か所が工事着手時の測量の結果、堆積土砂量等が多くて実施できなかったと、そういった分はしっかり来年度の梅雨明けまでに実施することとなっているという答弁がありました。  私が相談を受けた方から、工事を延期するのはいいんですが、工事するよって案内が来ていたのにいつの間にか工事が終わってしまって、後のことが何もないと、どうなっているんだと。で、地域振興局にお問合せしたら、「いや、もうそれは来年度予算に回りました」ということで、そこは丁寧な説明をしていただきたいということを申し上げたところ、答弁の中でも工事範囲を変更した際は改めてお知らせするなど、地域の方々へのより丁寧な説明に努めてまいりたいという、前向きな御答弁をいただきました。  あれから時間がたちまして、年度末も迫ってきております。この十一か所の住民の方々には、地域振興局から例えば業者さんに対してもう既に指示を出されているのかどうか、住民の方にしっかりその情報が届くという体制になっているのか、教えていただきたいと思います。 115 ◯瀬戸口河川課長 寄洲除去についての御質問でございます。  代表質問でございまして、委員御指摘ございましたとおり、百九十か所予定しておりましたが、調査の結果、十一か所について工事ができなくなった箇所があったところでございます。この調査をした際に出先の事務所に対しまして口頭でございましたけれども、住民の方には丁寧に説明してくださいということを伝えたところではございます。その後、結果については把握しておりませんが、今回このような御指摘もございましたので、事務所には文書で通知をしまして、工事の範囲を変更した際などは改めて丁寧に説明するように呼びかけていきたいと思います。 116 ◯森 委員 御相談いただいたところは、昨年川があふれて救出ボートが出て報道をされたような場所で、以前から寄洲を除去してほしいと待っておられて、いよいよ除去するという通知が来たのに、上流側の工事を見ていると、そこから片付けて業者がいなくなってしまったと。その後、一切連絡が来ないためどうなっているのかといったようなことでした。自分たちの生活もしくは命に関わるようなことはしっかりやってくださいと、すごい期待をして待っていたのに何の連絡もないということで、憤慨されていた部分がありました。工事の範囲については恐らく積算の仕方とか難しい部分があるかと思いますが、実際にきちっと行われることが大事かと思います。またそのことが伝わって安心できることも大事かと思いますので、このようなことがあった場合には今年度だけではなくて、毎年度丁寧にしっかり対応していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 117 ◯瀬戸口河川課長 まさに委員の御指摘のとおりでございまして、今回だけでなく引き続きこういう変更等がございましたら、住民の方には丁寧にお知らせするということは今後も続けていきたいと考えております。 118 ◯森 委員 今、河川の寄洲のことについて申し上げましたが、ここは土木部ですので道路のことだったり、関係するほかの全ての工事においても同じようなことが出てくるかと思いますので、住民の方の安全はもちろん、安心につながるような対応をぜひお願いしたいと思います。これは要望でございます。  あと一点。  離島におけるサーモグラフィー設置事業の件で昨日も詳しく教えていただきました。  これについては、年度初めから対応を聞いておりますが、サーモグラフィーを付けるということは、水際対策として、特に医療体制が脆弱な離島に対して、島民の皆さんが安心して人々を迎え入れ、そして実際に感染拡大を予防することが大事であるという観点で進めてこられたと思います。空港はもとより、特に港湾に対しては先日も御答弁されたように、県と事業者と市町村が協力した体制でそれぞれの役割のもと、本当に丁寧に行われていると思います。  ただ、島によっては医療体制が本当に脆弱であることから、観光面から言っても外の方に来ていただきたいんだけれども、島のことを考えるとなかなか受入れられないということがあったりで、島外の工事業者さんが来るときは事前に二週間分の体温をしっかりと測って入ることをお願いしているところもあるんです。これは県であったり、市町村や事業者がしている場合があると思うんですが、船舶の運行でそういった二週間の発熱の有無などの経緯まで求める取組について現状をどのくらい承知しているか、教えてください。 119 ◯黒川港湾空港課長 離島の水際対策でございます。  離島の住民の方々にとっては水際対策をすることによって少しでも安心感を得られるというような取組ではないかなと思います。委員おっしゃる二週間分の経過を事前に把握して、そしてそれがサーモグラフィーの検温等に役立っているかという話なんですが、そこにつきましては事前に二週間分の検温を求めてやっているというようなことではございません。離島に来られた方々が当日その現場で体温が高いのか、高くないのか、高い場合には丁寧に、後日、追跡調査をしているという現状でございます。  以上です。 120 ◯森 委員 昨年、一昨年と十島村、三島村に行かせていただいたときに、二つの航路に関してはホームページで必ず二週間分の体温を事前に測ってくださいというお願いがあって、しかも様式をダウンロードして二週間分の熱を測って書いてきてくださいということでした。また、よく出入りする工事業者さんにもぜひ二週間分しっかり書いてくださいとお願いするような独自の水際対策をしているんです。  そういった取組をしている自治体があるということを知っていただきたいということ、県職員の皆さんにも業務関係や災害対策等で離島に行かれる際は事前に二週間の検温等を実施し管理に努める意識を持ってただきたい。また、水際対策を担っている港湾空港課の方には、そういった対応をしているところもあるということを常日頃把握し、これから対策が変わっていく中で細かく情報収集していただきたいと思うんですが、その辺りについてはいかがでしょうか。 121 ◯黒川港湾空港課長 森委員からあった三島、十島の取組、私もホームページで見たことがございます。二週間事前に検温してくださいというお知らせでございます。そういった取組をやっている自治体があるということでございますので、我々も情報収集に努めるとともに、実際私たちも毎日検温するよう県の当局からは言われております。そういったものも含めて、三島、十島等に行く場合がありますので、そのときには検温等もちゃんと踏まえた上でいきたいなと。ほかの離島の情報等についても情報収集に努めていきたいと思います。  以上です。 122 ◯森 委員 その上で、土木部長にお聞きします。  災害等で職員が動かなければならない。もし、三島、十島のような対応をしているところに行かなければならない状況があると思います。個々人では測っている場合もあるかもしれませんが、行く可能性が特に高い方は、今後、他の部署内の方々にも、しっかり二週間記録をとるというようなことを私はぜひ徹底をしていただきたいと。それが島の方々にとっては非常に安心になるし、これから感染状況がどう推移していくかわからない中で、そういう癖をぜひつけていただきたいという考えがあるんですが、その点についてどのような見解をお持ちでしょうか。 123 ◯兒島土木部長(併)工業用水道部長 まさに委員おっしゃるとおり、水際対策非常に重要だということでこれまでも取り組んできておりますし、今後も取り組んでいかないといけない。また自己管理することがやはり感染防止対策につながると考えてございますので、今までも検温を毎朝するようにと言っていますので、その辺のところは徹底してまいりたいと思います。 124 ◯森 委員 我々はしっかり自己管理しなきゃいけない立場なんですが、例えば記録をしっかり録っておこうというような話をお願いしたい。三島村は毎回様式をダウンロードして、コピーをして記入する取組だけでなく、もっと意識を持ってもらいたいということで、村独自で健康観察手帳という毎日体温が書けるようなものを作っています。これを村民に配るだけでなく、三島村に出入りする業者さんにも配布して、しっかりいつも記入してくださいと、自衛策としてきちんとやろうとされております。そういうところもあるということを知っていただいた上で、職員の方々にも、もちろんそれぞれの個人で気をつけなきゃいけないことではありますが、県職員として動かれるときには、より気をつけていただくということで、何らかの形として残るような工夫をそれぞれしていただきたい。部長、その辺ぜひ徹底していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 125 ◯兒島土木部長(併)工業用水道部長 まさに、記録するかどうかは別にして、我々、朝、自分で事務所に来るときに体温が高くないかと、それはもう自己管理の話なので、それが十日間、二十日間つながっていればそこで確認できると、あとは自己責任の話ですので、その辺は先ほど言いましたように徹底してまいりたいと考えております。 126 ◯森 委員 ぜひ、これから業者さんとの話をする場もあるでしょうから、そういった場でも自分のチェックの仕方を通して、本当に県民全体で今後もしっかり防いでいけるように御協力をお願いしたいと思います。  以上です。 127 ◯大園委員 確認で教えていただきたいと思います。旧南港の件なんですが、臨港道路が令和八年までということなんですけど、旧南港は今後どのような計画で進んでいくのか、スケジュールを教えてもらえますか。 128 ◯黒川港湾空港課長 旧南港の今後の計画でございます。  旧南港は平成五年の鹿児島港港湾計画の中では、あそこは用地として埋め立てる計画になっております。ただ、まだ現在南港を使っている事業者さんがいらっしゃることから、移転の話を進めております。南港が使えなくなる理由は、臨港道路の供用が始まる、臨港道路が通ると船が通れなくなる、そうなると港が使えなくなると。そのため港を使っている事業者さんについては移転のお願いを取り組んでいるところでございます。  現在、南港を使っている事業者さん、例えば石油・ガスの業者さんがいたりスクラップを取り扱う業者さんがいたりします。そのうちガス・石油を扱う業者さんにつきましては、国と県が一体となって船が通れなくなることによる補償の交渉を行っているところでございます。  一方、南港の埠頭に事業展開しているスクラップを扱う業者さんが三社いらっしゃいますが、三社のうち二社につきましては令和四年度までに移転をするという覚書を取り交わしまして、谷山に移転される予定でありますが、残り一社につきましても鋭意こちらから移転に向けた交渉を行っているところでございます。  以上です。 129 ◯大園委員 ここの石油・ガスのところは前の栗原部長のときからずっと移転の問題等があって、用地交渉とかされているんだけどもう少し時間がかかると。ただスクラップの三社については、もう七、八年前に県の契約は過ぎているから、できるだけ早く移転いただくということで対応されているんですけど、この三社のうち大きなスクラップ会社の移転は決定しているわけですね。 130 ◯黒川港湾空港課長 委員おっしゃるとおり、大きなスクラップを扱う業者さんについては移転がまとまっています。  以上です。 131 ◯大園委員 私もこれは議員になってからずっと言い続けてきているんですが、旧南港の場所というのは、今マリンポート等ができて観光地に見合った環境整備をしなくてはいけないんです。道路側に植栽をされましたけど、住民に言わせると、そこの中身を隠すだけじゃないかと言われるぐらいの評価です。くどいような言い方だけど、マリンポートは本当に鹿児島の顔の場所ですので、職員自体がもう少し海を愛する気持ちを持って取り組まないと私は本当に情けないなと。私は海はもちろん、山・川が大変好きだから自分でいろいろやりますけど、そういう思いが届かないことには、この地を見て鹿児島の顔かなとそういうこともありますので、ここはもうあまり言うとかわいそうですので、ぜひ、旧南港については環境整備もしていただきたいと思います。  それから、もう一点。  山田インターのフルインター化が計画どおり進んで、令和三年度中の開通を目指して今しっかり計画どおりに進んでいるんですが、前から言っているように、県道との連結後の県道整備について、いろいろ導流帯等も含めてされていると思うんですけど、もう少し研究してもらいたいなと。夕方の山田インターから出たときに、信号が変わって前が詰まっていたら右折ができないような状況で、もう少し私は努力すれば改善方法がありそうだと思っています。三年度の開通に向けて、山田農協のところから皇徳寺北の一帯を整備していただきたいというのがあるんですけど、ここは県の管轄から少し外れていますからわかる範囲で教えていただけますか。 132 ◯木佐貫道路建設課長 委員御指摘のとおり、山田インターのフルインター化が来年度に完成する予定でございます。それに伴いまして県道永吉入佐鹿児島線のところが渋滞するんじゃないかという、正直言って現在も混雑している状況は確認しております。今年度におきましては、皇徳寺北口の交差点の左折レーンの延伸とか、山田インターに入るところの右折レーンの延伸とか、先ほど午前中、藤崎委員の話でもありましたけど、用地の幅の中で少し路肩を縮めて、そこの範囲内で今整備を行っているところであります。また、途中の市道の右折のところも、今まで右折レーンとまではいきませんが、右折の車が止まっても横を抜けられるような外側線の引き直し等々をやったところでございます。その状況も見ながら、今後についても検討していきたいと考えております。  あと、山田の交差点のところも右折レーンを延ばそうということで今鋭意やっているんですが、いかんせん、用地が買えないということがございます。ああいう市街地部につきましては、車線を広げたりする際は用地を買って広げるかもしくは路肩を縮める、歩道を縮めるということしかできないもんで、あそこまで家が張り付いてしまうと難しいかなと思っています。ただ何もしないというわけじゃなく、今後も星ヶ峯に入る交差点とかああいったところもまだ改良の余地はあろうと私どもは見ていますので、道路公社も日々あそこを通勤してよく見ておりますので、その辺につきましては、私も朝夕見に行ったりもしました。そういったことで、引き続き検討させていただきたいと思っております。  以上でございます。 133 ◯大園委員 要望しておきます。  もし現地を調査するときはいつでも御同行しますので、どうかよろしくお願いします。 134 ◯西村委員 寄洲除去の件で質問したいと思います。寄洲を除去した土砂は海洋投棄というのはできないものなんでしょうか。 135 ◯瀬戸口河川課長 寄洲除去で取りました土砂、この処分につきましては、他の公共事業等で利用するなど調整しております。また、民間等の無償受入れ地を募集するなどして、それでも駄目であれば最終残土捨て場に持って行っております。例えば河川の河口部にたまる砂等は一部隣接した海岸等に運んで、同じ海岸の砂ですので利用している場合もございますけれども、海洋に投棄するというのは、法律的な問題もあるかと思いますので、実際やっておりません。 136 ◯西村委員 鹿児島県の海岸線は全国でも一番長いほうだと私は思います。何でこういうふうに言うかというと、今磯焼けが問題になっているんです。私は、公共下水道が完備されたりして、きれいな水が海に流れて、きれい過ぎて栄養がなくなって、磯焼けにつながっているのではないかと感じています。だから、いろんな河川の残土を海洋投棄することによって、海の栄養分が増え沿岸もまた活性化するのではないかなと感じています。  寄洲の残土を海に投棄することによって、もしかすると浜の再生ができるかもしれないので、商工労働水産部と環境林務部で話し合って研究するべきではないかなと感じています。もともとは海に流れるものを山で処分するということではなくて、海に返して、その辺の実証実験に一度取り組んでもらえないかなと思いますけど、部長、その辺、どう思いますか。 137 ◯兒島土木部長(併)工業用水道部長 ただいま海洋資源の保全ということで貴重な意見を伺いましたけれども、まず、投棄すること自体が環境への影響があるのではないかとか様々なまだ検討すべき課題があると思いますので、それは商工労働水産部と一緒にそういう御提案がありましたということで御相談してみたいと思います。 138 ◯西村委員 やっぱり、海は山が育てると言われるぐらい山・川・海ってつながっていますから、そういったものも違った視点で検討いただきたい。今まではもう全部処分でしたけど、これからはリサイクルという考え方をしてもらいたいと思います。カーボンニュートラルにおいても企画部だけでやるのではなく、環境も必要だし、経済的な問題もありますから、部局を越えて話し合ってやっていってもらいたいなということで要望で一応終わります。 139 ◯宝来委員長 ここで、換気等のため、暫時休憩いたします。  再開は、おおむね午後二時二十分といたします。         午後二時 八分休憩      ────────────────         午後二時十八分再開 140 ◯宝来委員長 再開します。 141 ◯酒匂委員 幾つか、聞かせてください。  まず、マリンポートなんですが、現在の整備の状況というのはどういうもんでしょうか。 142 ◯黒川港湾空港課長 マリンポートの御質問でございます。  現在マリンポートにつきましては、国際旅客船拠点形成港湾を造るために岸壁等の整備を行っております。国においては岸壁の整備、県においては駐車場の整備、そして連携いたしますロイヤル・カリビアン社におきましては旅客ターミナルの整備を令和四年を目標に取り組んでおります。このうちロイヤル・カリビアン社につきましては、昨今の事情がありますので、少し遅れるという話は聞いております。  国の取組でございますが、令和四年の供用に向けて鋭意岸壁の整備を行っておりまして、現在、あそこに二十三函ケーソンが並ぶんですが、そのうち既に十七函ケーソンが据え付けてあります。残り六函のケーソンを据え付けまして、令和四年の供用に向けて鋭意来年度も工事しようということになっております。  県は駐車場の整備でございます。  西広場というところがございます。ちょうどマリンポートから入ってすぐの広場でございますが、あそこ一帯を駐車場に整備いたします。バス百五十台駐車できるようにアスファルト舗装等で駐車場の整備を行うこととしておりまして、現在工事を発注して、令和四年供用に向けて取り組んでいるところでございます。  以上でございます。 143 ◯酒匂委員 今、令和四年に向けて国・県・民間それぞれ取り組んでいますよという話だったんですが、一つずつ行きますと、まず、この民間のほうですね、ロイヤル・カリビアンなんですが、昨今の状況を受けて、遅れているということでございますが、令和四年、国と県の整備が全部終わったときに、この民間は今の予定で間に合うんですか。 144 ◯黒川港湾空港課長 令和四年の状況について御説明いたします。  令和四年ではロイヤル・カリビアン社の旅客ターミナルはまだ未完成の状況にあるかと考えております。  以上です。 145 ◯酒匂委員 そうなると、令和四年度は岸壁は供用できるということで、既存のCIQとか旅客ターミナルを使ってということで理解したらいいですか。 146 ◯黒川港湾空港課長 委員おっしゃるとおり、かごしまクルーズターミナルを使って新しい岸壁の供用ができるものと考えております。  以上です。 147 ◯酒匂委員 わかりました。  そのとき二隻同時で並んだときには大変な状況になるかなと思うんですが、何かその辺はお考えがあるんでしょうか。 148 ◯黒川港湾空港課長 十六万トンと二十二万トンが同時二隻接岸できる岸壁ということでマリンポートは計画しております。ただ、本当に二隻同時期に来られるとターミナルが対応できないということもございますので、仮にそういう状況になる場合には時間を調整するなり行って対応してまいりたいと考えております。  以上です。 149 ◯酒匂委員 わかりました。  一つ心配なのはそこの民間の部分なんですが、鹿児島以外でも同じような事業を八代とか幾つかやっていると思うんですが、それぞれの地区が同じような形で民間が遅れているんでしょうか。もし、情報があれば教えてください。 150 ◯黒川港湾空港課長 二つの港を御紹介いたします。  まず、八代港でございます。  八代港につきましては、これもロイヤル・カリビアン社が八代港で同じような旅客船ターミナルを整備しておりまして、これは既に昨年の春、完成いたしました。いつでも使える状態にありますが、外国の国際クルーズ船はまだ参っていないという状況でございます。
     もう一港が佐世保港でございます。  佐世保港につきましても昨年の夏、クルーズターミナルが完成しております。岸壁も完成しておりますけれども、まだ現在、旅客船が寄港していない状況でございます。  以上です。 151 ◯酒匂委員 マリンポートに関連しまして、浮き桟橋が設置をされましたが、今年度どのような利用がありましたでしょうか。 152 ◯黒川港湾空港課長 マリンポートに浮き桟橋を設置した理由、目的について、まず御紹介いたします。  マリンポートに寄港したクルーズ船の観光客が浮き桟橋を利用して県内各地を周遊する観光ルートの手段として、例えば大隅半島へ船舶で移動する手段として浮き桟橋を使う、それともう一つがそういうことがひいては沿岸部の渋滞緩和につながるものというのが一つ、この二つの目的で設置しているところです。  現在クルーズ船が寄港していない状況ですけれども、県内の旅客船の事業者さんで県民向けの様々な各種ツアーを企画してマリンポートの浮き桟橋を使っていただいているところです。例えばマリンポートから鹿屋に、これは二十トン未満の高速船ですが、お客さんを乗せまして大隅半島に観光に行く企画を立てたりとかあるいはモーターボートみたいな小さなプレジャーボート船の方々が湾内のクルーズを企画してマリンポートの浮き桟橋を使っていただいたりとか、様々な利用をしていただいているところです。  以上です。 153 ◯酒匂委員 わかりました。  このクルーズ船の寄港状況というのは所管が違うんでしょうか、数字は把握しているもんでしょうか。 154 ◯黒川港湾空港課長 我々もクルーズ船の寄港状況は把握しているところでございます。  昨今、新聞の記事にも出ましたとおり、昨年は百十数回キャンセルがございました。今年につきましては、まだ一回も寄港には至っておりません。ただ、皆様方コロナが収まった後にはぜひ寄港したいという寄港意欲というのは盛んに持っていらっしゃいますので、アフターコロナにつきましては寄港は確実に見込めるものではないかと考えております。  以上です。 155 ◯酒匂委員 まだ具体的には話はないということですね。 156 ◯黒川港湾空港課長 現在のクルーズ船の運航に向けた取組について、少し御紹介したいと思います。  国土交通省におきましては、クルーズ船が寄港したときに受入れ側が対応すべきガイドラインを発表しております。これにつきましては昨年九月、国内クルーズ船向けということで出ているところでございます。それを踏まえて受け入れたのが十一月の「飛鳥II」でございます。  国際クルーズ船向けのガイドラインについては、まだ国から方針が出ておりません。今後の取組ですが、国のガイドラインが出て、それを受けて各船社がその対策を実施し、我々も受入れ環境を整えていきたいと考えております。  以上です。 157 ◯酒匂委員 わかりました。  もういよいよ三月で、また我々も常任委員会が替わるわけですが、長年、県の職員で頑張られてこられた方もいらっしゃいますので、せっかくの機会ですから質問をしたいと思います。  まず、松尾建築技監に質問させていただきたいと思います。  この建築行政というのもなかなか専門的なところで我々もわからないことが多いんですが、ここ一、二年、建築技監という職にあられて現在の状況をどのように認識しておられるのか。特に課題等お考えがありましたら、お聞かせいただきたいと思います。 158 ◯松尾建築技監 私、昭和五十九年に県庁に採用になりましてから三十七年間、建築、住宅行政に携わってまいりました。その間、県内の様々な県営住宅、県有施設、それらの整備とかあるいは建物の耐震化、宅地の耐震化、あと空き家の対策あるいはまちづくりについて携わることができました。特に今いろいろ取り組んでおります建築物の耐震化につきましては、阪神・淡路大震災あるいは東日本大震災、熊本地震など大きな地震があるたびに古い建物を中心に大きな被害を受けてきております。耐震については新しい耐震基準ができましたのは昭和五十六年なんですけれども、それからもう四十年たとうとしておりますけれども、まだまだ耐震性の不足しているような建物が多く存在しております。これらは建替えや解体によって少しずつ数は減っていくことになりますけれども、自然に任せて耐震化が一〇〇%に近づくにはあと二、三十年は少なくともかかるといった状況でございます。こういったことから、県では大人数の方が利用される大規模な建築物の耐震化をはじめとしまして、あと市町村にも国の補助制度を活用した住宅単身の補助制度の創設などを要請してきているところでございます。おかげをもちまして今ほとんどの市町村でこういった耐震制度ができてきていまして、耐震診断とか耐震改修の補助が受けられるようになっております。ただ、こういった制度の活用というのはなかなか、地震が遭った直後は問合せとか活用が進むんですけれども、すぐにまた下火になってきているというのを繰り返しておりますので、今言ったような対策を引き続き行うとともに、そういったPRも粘り強く続けていく必要があろうかと思います。  また、空き家対策につきましても、鹿児島県の場合には県議会で、空き家対策特別措置法が成立される前から政策提言という形で取り上げていただきまして、私どもも空き家の有効活用とか空き家の適正管理を目指して様々な推進体制の整備であるとかあるいは空き家の活用の相談でありますとか空き家対策に取り組む市町村への支援であるとか、様々な取組を関係団体と一緒にやってきております。これも最近の統計を見ますとまだまだ増加傾向にございまして、今後も引き続き粘り強く取り組んでいく必要があろうかと思います。  そのほかにも住宅供給公社の問題であるとか、県営住宅の整備もそうなんですけれども、いろんな問題が山積しております。今後も人口減少とかそれから少子高齢化が続いてこういった様々な課題がある中で、県民の皆様の多様なニーズに的確に応えられるように建築・住宅行政が着実に進みますことをお祈りしております。 159 ◯酒匂委員 松尾建築技監、長年の思い等も聞かせていただきました。ありがとうございました。  次に、同じく鶴田総括工事監査監にもお聞きしたいと思っております。  今、松尾技監からもありましたみたいに、例えば阪神・淡路のときにはいろんなビル等やまたは新幹線とか倒壊する中で手抜き工事があったんじゃないかとかいろんな話がありました。また、姉歯事件などの耐震関係も結構偽造があったりとかいろんな問題を抱えている中で、工事監査監というお仕事をされながら、現在の取組や課題等もいろいろ思いがあるかと思いますが、よければお聞かせいただきたいと思います。 160 ◯鶴田総括工事監査監 私も三十七年間務めさせていただきました。今年は年度当初からコロナ関係もございまして、離島・奄美関係にちゃんと検査に行けるんだろうかと心配をいたしました。ただ心配するほどのことはなく、大体ちゃんと検査に行けました。でき上がったものの安全性、構造のしっかりしたものという確認はできたんじゃないかなと思っております。特に今年は藺牟田瀬戸架橋の検査にも行きました。一部工事の関係者で本社とか福岡支店とかそういうところからは検査のときに現地に来れないという方もおられました。今でこそ「遠隔臨場」という言葉も出てきておりますけれども、そのときにはテレビ電話でつないで説明を聞いたというようなことで、新しい取組もどんどん今出てきております。そういう新しい技術をどんどん活用しながら、今後も発展していっていただきたいなと思っているところでございます。  簡単ですが、以上でございます。 161 ◯酒匂委員 わかりました。ありがとうございました。 162 ◯柴立委員 空港や港湾施設について、お伺いしたいと思います。  昨今の新型コロナウイルス感染症による影響で公共交通機関の減便の傾向がありまして、当委員会でも藤崎委員の質問に対して利用客の減少が報告されたところです。そうなりますと、空港とか港湾施設に入っているテナントさんですね、こういった、例えばお土産物を売る売店とか飲食店もそれ相応の売上げ減になっていることが想像できるんですが、そういったテナントさんの売上げの減少額はどの程度か。また、閉店や休業がどの程度あるのか。今わかれば教えていただきたいと思います。 163 ◯黒川港湾空港課長 港湾空港課で把握しているものについて御紹介いたしたいと思います。  まず、港湾です。  港湾につきましては、県管理で待合所等二十四ございます。そこの中には切符を販売する事務所や売店、食堂があったりいたします。こちらでおおよそで調べて把握したのが五待合所の六テナント、これが撤退を予定しているあるいは撤退するということを聞いております。ただ、新たに入ってくるテナントもあると聞いているところでございます。  空港は県内七空港ありまして、それぞれのターミナルビル株式会社が運営しているところでございます。そこのターミナルビルに聞き取ったところ、令和二年度にテナント等で退去した事例はないと聞いているところです。  以上でございます。 164 ◯柴立委員 わかりました。ありがとうございます。  その撤退したところが港湾においてはあると、空港においては今のところないということなんですが、国のいろんな産業に対して支援策なんかがあると思うんですが、そういった施設に入っている方々に対して県独自の救済とか支援策がもしあったら教えていただきたいと思います。 165 ◯黒川港湾空港課長 港湾から御説明いたします。  県独自の減免というような対策はこれまであるいは三月議会の補正予算でも提案してこなかったわけですけれども、令和二年度につきましては特にテナントで使用料の支払い猶予という措置を今年度政策として取りました。それと併せまして国の持続化給付金あるいは家賃支援給付金、こういう措置があるということにつきましては、出先の振興局からテナントの方々に、こういう支援がありますので利用してくださいというような周知を図ったところでございます。  あと空港につきましては、空港のターミナルビルはあくまでも民間の施設でございますので、こちらが関与することはないんですが、把握しているものとしましては奄美空港のビル会社は独自にテナントに対する支援を行ったと聞いております。  以上です。 166 ◯柴立委員 御答弁いただき、ありがとうございます。  旅行や移動で、空港・港湾施設を利用するとき、そこのターミナルや待合所のテナントさんなんかはその場に彩りを与える存在ですから、やはり空きテナントになっていると寂しいというのは、もう皆さんも感じられるところだと思いますので、これからもしっかり情報共有をしながら、できる限りの支援をお願いしたいと思います。  続きまして県道鹿児島東市来線の武町地区の電線共同溝整備についてお伺いします。今年度の進捗状況と、新年度の計画を具体的に教えてください。 167 ◯徳留道路維持課長 武町のところで進めている電線共でございますが、現在の進捗状況をパーセンテージなどの数字では把握しておりませんが、おおむね令和七年度辺りの完成を目指して今工事を鋭意進めているところでございます。 168 ◯柴立委員 次年度の計画はどのようになっているか、教えてください。 169 ◯徳留道路維持課長 失礼いたしました。  来年度に向けまして東市来線では九千万円の予算で引き続き工事を進めていきたいと考えているところでございます。 170 ◯柴立委員 ありがとうございます。  交通量が非常に多い道路であることもあって工事が夜間にされているようですが、近隣住民の方からお困りの声とか県には届いていませんかか。 171 ◯徳留道路維持課長 電線共同溝の工事で、一つは夜間で進めていることに対する騒音の関係、もう一つは車道等に電線共同溝を入れたときに当面工事を進めていく中で暫定的に舗装をかぶせて供用しながら工事をしておりまして、その暫定的に補修した舗装の段差で昼間に振動がするという声が昨今こちらにも届いております。  今、委員御指摘のとおり、大型自動車も含めかなりの交通量等ございますので、できるだけ速やかに舗装を復旧し、段差がないようにしながら今後も進めていきたいということで、振興局とも協議したところでございます。 172 ◯柴立委員 ありがとうございます。  二〇一三年に新武岡トンネルが開通して、近隣の方は通行量が増えると同時に通行スピードが上がるだろうということで、それは振動につながるんじゃないかという不安から、お願いをした経緯があると私は聞きました。開通前に交差点の舗装をし直したので、振動は問題ないということだったんですが、私のほうには、今、仮復旧でやはり振動がすごいと。夜はなおさらスピードを上げてみんな通るから揺れてなかなか寝つきにくいんだよねという話を聞いています。  振興局と話し合っているということですので、そこはしっかりと対策を取っていただきたいと思っております。よろしくお願いします。  以上です。 173 ◯藤崎委員 最後に一点、お聞かせください。  寄洲除去に関しましては本日いらっしゃる各委員も皆さん関心の高いことかと思います。先般、地域振興局で、今度から起債ができるようになったというお話を聞きました。これまで寄洲除去の財源は一般財源が多かったと私は認識しておりますが、寄洲除去に関して起債ができることにより、これからどういう変化が起きるのか、財源が確保しやすくなりますとかそういうことも含めてお聞かせいただければと思います。 174 ◯瀬戸口河川課長 寄洲除去への新しい起債の話ですけれども、委員が恐らく聞かれたのは今年度創設されました緊急浚渫推進事業債というものでございまして、県の単独事業等に充てられる地方債で、充当率が一〇〇%、それから交付税の措置率が七〇%ということで非常に有利な起債となっております。令和二年度にこの起債ができましてこれを活用して、令和元年度の九億円から令和二年度は十六億円に増額して対応しているところでございます。来年度につきましても同じ十六億円で対応していきたいと考えております。 175 ◯藤崎委員 ということは、以前に比べますと、ある程度ニーズに応じて起債を活用しながら、計画性を持って寄洲除去を進めることができると理解してよろしいでしょうか。 176 ◯瀬戸口河川課長 箇所数でいきますと、令和元年度百十か所程度でしたが、今年度百九十数か所、二百か所弱対応できておりますので、これまでよりも多くの要望ですとか緊急性の高い箇所に対応できているものと考えております。 177 ◯藤崎委員 よくわかりました。  甲突川の寄洲除去を見ましても、かつてない機材を入れて徹底的にやっている印象がありまして、「あ、今回予算をかけてやっているな」と実感がありましたので、「これは何か財源の裏づけがあるのか」と思っておりましたが、そういうことで腑に落ちました。引き続き頑張っていただきたいと思います。 178 ◯宝来委員長 ほかに県政一般に関しての質問はありませんか。    [「なし」という者あり] 179 ◯宝来委員長 ほかに質問がありませんので、県政一般を終了いたします。  以上で、当委員会に付託されました議案等の審査及び調査は全て終了いたしました。  委員長報告につきましては文案等は当席に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「なし」という者あり] 180 ◯宝来委員長 御異議ありませんので、そのようにいたします。  次に、鹿児島県議会会議規則第七十五条の規定に基づく閉会中の委員会活動に関する継続審査事件についてお諮りいたします。  請願・陳情以外の案件に係る閉会中の継続審査事件については、県政の重要計画について、交通情報通信体系の整備について、県土の保全及び生活環境の整備についての三項目といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。    [「なし」という者あり] 181 ◯宝来委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたしました。  以上で、当委員会の日程は全て終了いたしました。  このメンバーによる当委員会の土木部及び工業用水道部関係の審査等は今回で最後となりますので、当席及び副委員長から一言御挨拶を申し上げます。  それでは、一言、御挨拶申し上げます。  昨年三月に各委員の御推挙により企画建設委員長を仰せつかり、身の引き締まる思いだったことを思い出します。  まず、コロナウイルスにより様々な影響を受け、さらに七月には知事も変更になり、鹿児島港本港区エリアのまちづくり等には大きな影響があったと考えております。また、新型コロナウイルス感染症に係る対応状況につきましては、水際対策として港湾空港課を中心に非常にしっかりとした対応を取っていただき、感謝をする次第でございます。また、クルーズ船の受入れ環境の整備等も着々と進んでおります。建設業の働き方改革等に関する取組についても非常に進歩したのではないかなと思っております。県政にとって重要な事柄について論議をいたしました。  また、行政視察に関しましては大隅地区、そのときは国道二百六十九号の道路災害の復旧工事の様子を視察させていただき、北薩地区では川内港の改修事業等の状況を確認させていただいたところです。コロナ禍の中、例年より少ない実施となりましたが、県内の状況については現地調査の上、関係者の方々などから話を伺いました。この間、副委員長をはじめ委員の皆様方、また執行部の皆様方の御協力をいただきながら無事に委員長の職を果たすことができたと思っております。この場をお借りいたしましてお礼を申し上げますとともに、皆様方の今後の御活躍を祈念申し上げます。  最後に、改めて今年一年間、皆様方のお力添えに感謝を申し上げ、御挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手)  それでは、柴立副委員長、お願いいたします。 182 ◯柴立副委員長 まずは、一年間この委員会を運営してくださった宝来委員長、本当にお疲れさまでございました。ありがとうございました。初の副委員長として参加いたしました。至らぬ点は多々あったかと思いますが、事務局のお二方の御尽力もあり、一年間務め上げることができました。  委員の皆様方におかれましては活発な御質疑、御議論を重ねてくださり、心より御礼申し上げます。そして、円滑な委員会運営進行にも御協力くださいました。重ねて御礼申し上げます。  執行部の皆様におかれましては、常に真摯に御答弁くださり、心より御礼申し上げます。新年度におかれては委員の質問に対してさらにできる限り前向きな御答弁をくださいますように心よりお願い申し上げます。  新年度人事異動もあるかと思います。委員会の名前も変わります。私、先日、地域の方々とお話をさせていただいた際に、鹿児島県のある協会の会長も兼ねておられるんですが、「県庁の方々は本当に何でも知っているから心からお礼を申し上げたい。何かそういう機会があったら伝えておってくれ」と言われることがありました。異動で残られる方、そして異動される方、そして皆さんの周りには今も県民の暮らしのためにと頑張ってくださる同僚の方もいらっしゃると思います。四月からは新しい職員の方も心を弾ませて入ってくることと存じます。皆様の知識・経験をつないで、続けて二十年後、三十年後の道路計画案のようにこれからの鹿児島をしっかりと造ってくださいますように心よりお願い申し上げます。  一年間、本当にありがとうございました。(拍手) 183 ◯宝来委員長 この際、申し上げます。  この三月末で御退職される松尾建築技監、鶴田総括工事監査監、県勢発展のために御尽力をいただきました。これまでの御苦労に対しまして心から敬意を表するところでございます。本当にお疲れさまでございました。  それでは最後になりましたが、執行部を代表して兒島土木部長に御挨拶をお願いしたいと思います。 184 ◯兒島土木部長(併)工業用水道部長 発言の機会を頂きましたので、土木部、工業用水道部を代表いたしまして一言御挨拶させていただきます。  宝来委員長、柴立副委員長、そして企画建設委員の皆様方にはこの一年間、委員会や行政視察を通じて御指導・御鞭撻、そして御助言を賜りましたことに対しまして心からお礼申し上げます。また、私ども職員に対しましてただいまねぎらいの言葉を退職者を含めて頂きましたことに対しまして感謝を申し上げます。  この一年を振り返りますと、先ほど委員長のお話からもございましたように、鹿児島港におけるクルーズ船の受入れ環境の整備、そして鹿児島港本港区エリアまちづくり、そして特定調査事項といたしまして、新型コロナウイルス感染症に対する対応状況等についてなど多岐にわたるテーマについて御論議いただきました。委員会の中で頂いた意見、そして県政が直面する課題につきましては今後とも職員一丸となってしっかり取り組んでいきたいと思っております。  土木部といたしましては、地域の成長力の底上げを資する公共事業として人やモノの交流を支える陸海空の交通ネットワークの形成や安心・安全な県民生活を実現する強靱な県土づくりを重点的に進めるとともに、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策につきましても積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  また、工業用水道部におきましてもしっかりと引き続き工業用水の安定的な供給に努めてまいりたいと考えております。引き続き、本県にとって必要な社会基盤の整備を進めるため予算の確保に努め、しっかりと着実な事業の推進に努めてまいりたいと考えております。  繰り返しとなりますが、これまで頂きました御指導・御助言等真摯に受け止め、私どもの業務の執行あるいは県政の運営に取り組んでまいりたいと思っております。企画建設委員会の皆様におかれましても私どもに対し引き続き御指導・御鞭撻を賜りますとともに、ますます御健勝と御活躍を心から祈念いたしまして、簡単ではございますけれども、お礼の言葉とさせていただきます。  一年間、誠にありがとうございました。(拍手)
    185 ◯宝来委員長 ありがとうございました。  これをもちまして、企画建設委員会を閉会いたします。  お疲れさまでした。         午後二時五十八分閉会 鹿児島県議会 ↑ ページの先頭へ...